世界で一番大切にします【JN】 (ページ9)

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かちゃん、かちゃ…

JN「……。」

あぁ、そっか。

……みんなで騒いで…寝てしまったんだ……。
疲れもあってぼーっと動けずにいると、遠くから聞こえる食器の音。

…きっとAちゃんだ。

重い身体を起こして周りを見渡すと、予想通り倒れるように眠る弟たち。
時計は夜中の1:00過ぎ。

JN「Aちゃん…。」

『あ、すみません…起こしちゃいましたか？』

JN「いや、目が覚めただけ。…ごめんね後片付け全部させちゃって…。」

『いえ、今日お世話になるので当然です。みなさんお疲れでしょうからソクジンさんも休んでください。』

JN「大丈夫、気にしなくていいよ。明日仕事に行ってる間にハウスキーパーさんが来てくれるから。」

『そうなんですか？』

JN「昔は自分達で全部していたけどね、今は宿舎に帰れない日も増えたから。」

『お忙しいですもんね…。』

かちゃり、と洗い物を終えたAちゃんは手を拭いてにっこり笑って見せた。

JN「ユンギともあんまり会えない…よね？」

『…そうですね、でも、嬉しくもあって…あ、お水飲みます？』

JN「え、あ、うん、ありがとう。」

些細な気遣いに嬉しくなりながら、ふいに近づいた香りにどきりとする。

これ…

確かめたくて近づくと、やっぱりそう。

…………。

『……あの、あ……ソクジンさん…お水……。』

JN「うわ、ごめん…ごめん。」

気づけば目の前に顔を真っ赤にしたAちゃんがいて。

口をぱくぱくさせながらコップを差し出していた。

ちょっと近づきすぎた…。

慌てて距離を置いて、もらった水をひと口飲んだ。

『……………。』

JN「……………。」

……。

どうしよ。
気まずくさせちゃった。

『…あ、あの…皆さんこのままここで寝るんですか？』

JN「…ユンギは部屋に寝せなきゃね、Aちゃんいるわけだし。多分起きないから俺が部屋まで運ぶね。」

『すみません、ありがとうございます。』

テーブルに突っ伏して寝ているユンギを背中に背負って、部屋まで送る。

JN「あ…やっぱユンギはリビングの方がいっか。」

『え？』

自分の荷物を抱えてついてきたAちゃんが首をかしげる。

JN「ユンギの部屋ソファないから、Aちゃん寝る場所なくなっちゃう。」