世界で一番大切にします【JN】 (ページ40)

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JK「……腹が減った…。」

JM「こんな時間に食べたら明日の撮影…浮腫むよ…日付け変わってからの出前は禁止って言われたじゃん…。」

RM「歯磨き粉の味は食欲を抑える効果がある、脳を騙して寝てしまえばいい。」

JM「さっきナムヒョンのお腹の音聞こえましたよ。」

宿舎に着いて車から降りたジョングク。
鋭い目つきで辺りを見回す。

JK「んっ…？」

さっきまで車で腹が減ったと繰り返し呟いてた彼とは別人のよう。

JM「え、何？どうしたの？」

JK「ごめん、先行くね。」

スタスタと長い足を動かして真っ直ぐ玄関へ急ぐ。
慌てて追いかけて中に入る。

T「ちょっ…何？」

JK「しーっ！」

あ。

Aちゃんが寝てる。
しかもTATAのクッション抱いて(ここ重要)

JK「ヒョン、これ。」

ジョングクに呼ばれてキッチンへ行くと鍋が3つ。

T「あ、この匂い…。」

JK「こっち辛そう！あ、こっちは肉入ってる！」

T「あ…ねぇジニヒョン、このスープ…。」

JN「…あ、この前の…。」

T「ですよね？薬膳スープ。」

JN「うん、同じ匂いがする。」

T「Aちゃんが作ってくれたんですよね？」

JN「多分…エプロンしてるし…。」

H「作って、待ってるうちに寝ちゃったんだね。」

JM「寝顔可愛いなぁ～。」

RM「……有り難いな、こんなに俺たちの事を思ってくれて。」

H「ユンギヒョンの妹にしておくの勿体ないな！」

Y「それどういう意味だよ。」

H「だって独り占めしてずるいくらいだよ、こんな良い子！」

Y「料理作って待ってるとさ、遅くに仕事から帰ってきた親が喜んで褒めてくれんだよ。…それが未だに染みついてんだ。」

H「そっか…じゃあいっぱい褒めてあげないとね！」

何か違和感を感じた、その主は…ユンギヒョン。
こんな時、風のようにAちゃんを部屋に隠すと思ったのに、今日はみんなと一緒に寝顔を見ながら微笑んでる。

ジミンがブランケットを持ってきたのを見て、そこで初めてやんわり断ってから部屋へ抱きかかえて行った。

Aちゃんが作ってくれたスープをジニヒョンがあっためてくれてみんなで鍋を囲んで食べた。
その間もユンギヒョンはいつもより笑顔が多くて穏やかだった。

…何か変わった、と思う。

何？
とははっきりわからないけれど。

焦りが無くなった…とか余裕ができた…とかそんな感じ？

でもまぁ、Aちゃんを見る目がこの上なく優しい事は変わらないんだけど。