世界で一番大切にします【JN】 (ページ32)

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手をふりふりしながら笑顔で去るヒョヌさんをじーーーっと鋭い目付きで見送るユリさん。

かなり親しそうだけど、仲良く…はないのかな？？

『これ、お預かりしました。』

ユリ「あぁ、ありがとう。」

『それから今日の夜空けておくように伝えて欲しいと。』

ばさばさばさーーー。

盛大に書類を落としたユリさん。
お顔が…真っ赤で…。

あれ、この顔前にも見た。
まるで何かに照れてるような…私にはそう見えるけど…。

ユリ「わ、わかったわ。」

ささっと落としたものを片付けると、そのままロッカーへと行ってしまった。
ヒョヌさんて…もしかしてユリさんの彼氏？？
今夜のデートのお誘いとか？

…にしてはユリさん当たりが強かった気が…。
これがツンデレってやつ？

だとしたらすごく可愛いんですけど！！

尊敬するユリさんの新たな一面を見た気がして嬉しかった。

身長も二人とも高くて美男美女、並ぶと絵になるしお似合いだったなぁ。

ユリ「…コホン、お待たせ。さて会議室の準備行くわよ。」

『はい！…あ。』

ユリ「電話？出て良いわよ。」

『…すみません、…はい、』

Y《今朝も早かったな、忙しいのか？》

『うん、これから会議なの…どうしたの？』

Y《今日の夜打ち合わせになったから何も作らなくていい、お前も疲れてるだろうから早く休め。》

『うんわかった、ありがとう。頑張ってね。』

良かった…。
会いたいけど…会うのも気まずくて…。

せっかく近くにいるのに、何だか勿体ない時間を過ごしている気がする…。

…仕事仕事！！

『すみません、お待たせしました！』

ユリ「そういえばさっきの…ヒョヌだけど。何か余計な事言わなかった？」

『あ、いえ…ユリさんへのお言付けと…コーヒーをお渡ししたくらいです。』

ユリ「…そ、なら良いけど…。あまり近付かない方がいいわ、あなたの為にも。」

『あ！はい！わかりました！』

…やきもち…かな？
ほんの少しだけ険しい顔をしたユリさんに慌てて返事をした。

部署も違う方だろうし…接点はあまりないと思うから、ヒョヌさんには極力関わらないようにしよう…。

せっかく仕事で信頼できる素敵な上司に恵まれたのに、男性の事で揉めたくない。

って思ったのに…。

部長「上からの命令でな、今日の夜ユリくんと一緒に打ち合わせに向かって欲しい。」