第四十九話 ページ5
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最近、引っ越してからというもの
2人で私の家に止まったりすることが多いから、家には2人の着替えがいくつか置いてあったり、メンズシャンプーが置いてあったりする。
剛「あれ、コンビニじゃないの？」
アイスを買うためにコンビニへ行こうとした剛くんが右側を指さして足を左側に動かす。
「スーパーの方が安いんだよ〜」
私が軽く言うと、光一さんが私の手を握った。
光「俺はよく一緒に買いもん行くからなぁ」
挑発的な言葉に剛くんは少しムッとする。
少しの間、三人は顔を見合わせて笑いあった。
剛「あっこれ美味しそう。」
「私これにしようかな……」
棒付きのものを一箱手に取る。
剛「あっこれぇ見て！」
ふふふって笑いながら持ってきたのはソフトクリームの入ったカップ。
剛「凍りすぎて先のとこ落ちてる」
と笑い転げる。
私も光一さんも半笑いでその笑いについていけない。
光「はよ売り場に戻しとけよ」
光一さんは剛くんにそれだけ言ってまたアイスを選び始めた。
レジの精算を済まして帰路につく。
帰りは両サイドから手を繋がれていた。
ーーーー
次の日 夕方
光「なぁ、俺はいつまで“光一さん”なん？」
今日は一日休みだった私の家にまだ居残っている光一さん。
少し寂しげな声が後ろから聞こえてきて振り返ろうと頭をあげると後ろから「見んな」と言わんばかりに抱き着かれた。
「他のがいい？」
悪戯に聞いてみるとｺｸﾝと頷くのがわかった。
「うーん、じゃあこーいちくん？」
光「……なんか、まだ距離ある。」
私の背中にグリグリと頭をくっつけて距離をなくそうとしているような仕草をとる。
「じゃあ、こーちゃん」
そう言うと満足気に離れていってクーラーの一番当たる席に座った。
それとほぼ同時に玄関からインターホンがなる。
「ふぁい、剛くんかな」
私の背中を見送るように光一さんもとい光ちゃんが私から視線を外した。
剛「な、これでいい？」
私の買い忘れた食材を買ってくれた剛くんは、
おつかい をこなした小学生のように幼く見えたのは、
きっとかなりのどや顔をしていたからだろう。
……
……
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作者名：さわ | 作成日時：2018年11月27日 13時
