終わりを知らせる砂時計 (ページ21)

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おっぱページ21

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side.MG

助手席に座ったAは緊張してたのかずっと洋服とシートベルトを掴んでいた。
当の僕はと言うと、この状況が夢なんじゃないかと運転しながら目を覚ましている最中だ

MG「ほんとに泊まっちゃダメ？」

『ふふっ、最初に言う言葉がそれ？』

MG「…一応聞くけど撮影中に付き合うのはグレーだよね」

『うーん、わかんないな
撮影中に付き合ったって公表している人もいるし、撮影後は多いイメージだけどね』

僕が1つ聞くとAは真剣に考えて自分なりに答えてくれる、そんなところも彼女の好きなところだ

『なに、独り占めしたいの？』

MG「そんなわけないじゃん、？！」

『ふーん…
ファンと距離近いかもって言ってたけど私本業女優だし好きでもない人とキスするからね』

MG「…今すぐ付き合って」

『いやなんじゃんㅎㅎ

今すぐ付き合いたいけどカムバック期間もあるだろうし、撮影後がちょうどいいと思う
後は写真撮られないように引き締めないとね』

年末にかけて記者に撮られる人は多くなるし、付き合う以前にドラマがあると必ず記者の人に付きまとわれるという話を聞いたことがある。
アイドルと人気絶好調の女優…スキャンダルがあれば1秒で話題になるだろう

『今すぐには付き合えないけど、実質彼氏と彼女なんだから他の人なんて好きにならないよ』

MG「じゃあオッパって呼んでよ
まだミンギュさんなの嫌だ」

『おっぱ』

赤信号から青信号へ変わり、Aの家までもうすぐ…というところだった。パッと横を見れば余裕そうな声とは別に顔を赤く染めたAがパタパタと顔を冷ましていた。

『じゃあね、また明日』

MG「…A、本当に幸せにする
好きになってくれてありがとう」

『わ、わかってるよ
わたしも好き

ドラマ終わったらたくさん行きたいとこ行こうね』

この頃はまだ気づかなかった
時計の針が異様なスピードで進んでいることに。