11話：武勇伝 ページ12
Aside
いずみが言うと皆さんは分かりきっていたようで
待ってましたと言わんばかりに臣さんがキッチンへと行って
「よし今日の飯は張り切ってたくさん作るか」
と言っていたので彼は間違いなくおかんだと思います
料理ができるってスペック高くない？
ってそこじゃない
「いや、そのーね？私のために色々と準備してくださるのは誠に嬉しいのですが
帰りたいな〜なんてね？思う節もありましてですね」
「いや、堅すぎだろ」
すかさず綴が突っ込む
さすがですぜ、旦那
…別に旦那には深い意味はありませんからね！？勘違いしないでください
「え？なんで帰ろうとしてるの？せっかく来たんだし、もうちょっと居ようよ
そして、泊ってってよ」
「いやいやいや、話ぶっ飛びすぎ！帰るんだって
あーほら！お父さん最近調子が悪いから帰って手伝いしないと！
父さん階段から自ら飛び降りたんだよ！自分の限界を知る、若いうちは大丈夫だって
もう、結構な歳なのにね…」
苦し紛れの言い訳、、だと思った？
実はこれ本当なんです
うちの父さんちょっとアレなんだ、バカなんだ
あの時は家族全員でぶちぎれたよね
お母さんと私と妹たちで
「あんた何やってんの！？」
って
お母さん泣いてたよ、キレながら
初めて見る母親の涙がこれだよ、ちょっと悲しくなるよね
周りの人たちは信じてないようだけど
いづみと一度だけお父さんに会ったことある綴は
「マジか…」
って呆れ通り越して引いてた
二人とも怒ってあげて私のお父さんを
お父さん、二人のこと気に入ってるから
12話：思いやりを大切に→←10話：いきなりすぎです、いづみさん
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作者名：君が代スイーツ | 作成日時：2021年6月14日 0時
