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．
私も隆弘の肩に手を回して不敵な笑みをこぼしながら
昔よりもだいぶ目線が上になった隆弘の顔を見上げる
「...仕方ないな、もちろん隆弘の奢り？」
隆「本っ当に現金な子(笑)奢ってやるよ！」
2人で言い争って笑い合いながら、下駄箱に抜ける廊下を歩く
ふと、曲がり角のところで目線を泳がすと
職員室のドアから出てくる人影が見えた
．
見慣れたその後ろ姿、たまらなく胸が高まって
気がつけば廊下を走り出していた
「...真司郎！」
名前を呼んで、彼が振り向くと同時くらいに
その大きな体に飛び込む形になって
鼻を掠める大好きな香りに、安心して泣きそうになる
．
彼の胸元に顔を埋めて、会えなかった時間を満たすように
人目も気にせずにその温かさを噛み締める
でも、なぜか動くことも声を発することもない彼に
不思議な疑問を感じて彼の顔を見上げると
．
初めて見た
苦しそうに唇を噛み締めて
眉間のシワ、少し細められた大きな目
ただ、黙って私を見つめる
．
分かるの、その目の奥に愛しさが揺れていることは
でも、何かに悩まされ苛まれる彼の心の奥を
その瞳だけでは捉えることが出来なかった
．
隆「與！？久しぶり...何があった！？」
後ろから少し遅れて、息を切らしながらも
心配した声をかける隆弘が追いついた
隆弘見た途端
真司郎はまるで人が変わったように
真「久しぶりやな、大丈夫やで(笑)」
．
いつも通りの声、余裕そうな笑顔
私たちが知る真司郎がそこにいた
隆「2週間も連絡無いとか...本当に心配するから！」
真「ごめんって、ちょっとした風邪引いてた(笑)」
隆「2週間はちょっとじゃない！」
真「そやな...ごめん、ごめん(笑)」
私より背の高い2人が、楽しそうに会話している
さっきまでの違和感が嘘みたい
何だか変に、ほっとしてしまう
．
隆「...まぁ、とりあえず回復してて良かったけどさ」
隆「あんまり心配させんなよ！」
隆「じゃあ俺先行くから！2人でゆっくり帰れよ〜」
気を使うことに長けてる親友は
引き止める間もなくその場を後にして
私と、私を見ようとしない真司郎が残された
．
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桃(プロフ) - だいすきです！！！！ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 891670169f (このIDを非表示/違反報告)
陽依(プロフ) - あぁー！高評価何回も押せたらいいのに！！これからも楽しみすぎます〜！！ (2020年11月29日 1時) (レス) id: 5f72745e3d (このIDを非表示/違反報告)
陽依(プロフ) - 更新嬉しいです！！一気に元気出ました！これからも楽しみにしています〜 (2020年11月26日 23時) (レス) id: 5f72745e3d (このIDを非表示/違反報告)
gramchan(プロフ) - 気になりますー！！ (2020年4月14日 15時) (レス) id: eabba0fd71 (このIDを非表示/違反報告)
陽依(プロフ) - ほんとーに待ってました！！大好きで大好きなお話なので、もう更新されないかと勝手に悲しんでました、、。作者さんのご都合もあるかと思いますが、これからも更新頑張ってください。 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 5f72745e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな
| 作成日時：2020年4月11日 22時
