Sorry,I...(2)

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side:You





真司郎の家を出て最初にスマホを開く









久しぶりに開いたトーク画面が懐かしい








.





A家に帰ったら話がある









.







すぐに既読がついて









Nissy分かった。部屋で待ってる









.









トーク画面を閉じて
真司郎に電話をかける









「もしもし」



真『さっきぶりやな』



「はいはい」



真『大丈夫か？後ろに変な奴とかおらん？』



「たぶんいないよ」



真『あかん、心配やわ』



「大丈夫だって(笑)」









.









「今何してるの？」



真『ベランダに出とる』



「...ゆっくり休んでって言ったよね？」



真『Aと同じ空を見たいねん』



「セリフが臭い」



真『ほんまひどいわ』









自然と空を見上げれば
真っ暗な空に輝く月と星









「綺麗な空だね」



真『ほんまに綺麗やな』









.









優しく広がる空よりもっと
優しく心地の良い真司郎の声









真『Aは空が好きやね』



「そうだね」



真『何で？』









.









「空を見てるとね」



「私は今日も生きてるんだなって思えるの」









.









真『...それならAは空みたいや』









彼はこうやって
私をどれだけ大切に思ってくれてるか言葉にして









でも鈍感な私はその言葉に気がつけなくて









「何それ(笑)」









そんなことしか言えなくて









.









いつの間にか話してたら私の家に着いて








「もう着くよ」



真『良かった、安心やわ』









真『今日は本当にありがとうな』



「ううん、ゆっくり休んでね」



真『はいはい』



「じゃあね、おやすみ」



真『おやすみ』









.









真『大好きやで』







って電話越しの小さい声で言ってるのを
私は聞き逃さなかった









.









「なっ...」








言い返そうとしても電話は切れていて









「言い逃げはずるい...」









体の熱さを少し冷たい空気で溶かしながら
真司郎で埋め尽くされた頭を抱えて家の中へ入った









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