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side:You
食器の片付けやら洗濯やら色々してたら
もう時計は8時半を指していた
「あ...もうこんな時間」
真「あかん、送ってく」
「だめだよ、病人は寝てて」
真「Aが夜道に一人なんて考えただけで死んでしまう」
おかしな事を言っているのに
目は本気なのが面白い
「...お願いだから今日は休んでて」
真「心配なんやもん」
「じゃあ、家に着くまで電話しよ?」
真「...どうしても?」
「どうしても」
真「...分かった」
少し不満そうだけど納得してくれたみたい
.
帰る支度をして玄関まで真司郎が来てくれて
「ゆっくり休んでてね」
真「おん、それより気をつけてな」
「はいはい」
.
外に出ようとドアに手をかけて
でも、もう一度真司郎の方に振り返って
「ねぇ」
真「ん?」
「朝ご飯」
真「朝ご飯?」
.
「朝ご飯くらい私の家で食べて行ってよ」
ぽかんとした顔の真司郎の前に立って
背の高い真司郎の顔を見つめて
その頬に両手を添えて
「一人分くらいどうってことないから」
「夜ご飯も真司郎が食べたいなら一緒に食べよ?」
.
「だから一人でいることに慣れないでよ」
「私がいるから」
.
「私はいつも真司郎の隣にいるから」
.
気がついたら真司郎に抱きしめられてて
少し震える大きな背中を私も精一杯抱きしめた
ねぇ、真司郎
あなたにどうすれば伝わるかな
あなたが思ってる以上に
私にはあなたが必要で
私が思ってる以上に
あなたには私が必要ってこと
真司郎がいないと私は立てそうもないの
.
「...離さないでね」
真「離さへん」
真「...離れんで」
「離れないよ」
あなたの孤独を少しでも癒せるように
私にしてくれたみたいに
私があなたを支えていくから
.
それから私たちは互いを感じるみたいに抱きしめ合って
見つめ合って微笑み合って
真司郎から優しいキスが降ってきて
真「俺は絶対...Aを1人にはしない」
.
真「だから...Aも俺の隣にいてや」
.
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キキ(プロフ) - ななさんの作品どれも好きでSorry,I...の続きが気になります!ツイッターもフォローさせていただいてます!これからも更新頑張ってください!! (2018年7月28日 7時) (レス) id: 3834e8eb4b (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 最近ずっとSorry I(2)が更新されないからどうしたんだろうと・・・と思ってました。でも次の移行準備だったんですね!!楽しみにしてます!! (2018年7月28日 1時) (レス) id: 15ac7074ef (このIDを非表示/違反報告)
みかん - いいところでストーリーが終わってしまうと続きが早く読みたいです (2018年7月17日 23時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 早く続きみたいです!! (2018年7月15日 21時) (レス) id: 15ac7074ef (このIDを非表示/違反報告)
たかじろ(プロフ) - このお話めっちゃ好きでずっと読ませてもらってます!!更新頑張ってください!!! (2018年7月14日 23時) (レス) id: 20feef4c7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2018年4月22日 14時