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side:You
涙が止むまで、少しの間座り込んで
ようやく溢れ出なくなったから
ぱちんと頬を叩いて、一喝
「...私は大丈夫」
自分に暗示をかけるみたいに
1人、呟いた
.
1人静かに歩いて、教室に戻っている途中
真「まだ残ってたん?」
.
後ろからの声に振り返れば
鞄をリュックのように背負う彼がいて
.
「ゴミ捨てしてたの」
真「えらいな〜重かったやろ?」
「何とか大丈夫だった〜」
真「えらいな〜」
.
彼は無邪気に笑いながら
隣に肩を並べて、一緒のペースで歩き始めて
.
大丈夫かな
泣き顔、もう隠せているかな
.
「與くんは、どうして残ってるの?」
真「...俺は忘れ物取りに来た」
「あ〜そうゆう日あるよね」
.
何気ない会話をしていたら教室に到着して
鞄を取るために自分の席へ向かうと
.
真「...清水さんって、彼氏いる?」
.
突然の質問に驚いて
.
「突然どうしたの?」
.
答え慣れて居ない質問
思い浮かんだ顔をかき消して
.
「いるわけないよ」
.
彼氏なんて、そんな特別な存在じゃない
ただの友人
隣にいる大勢の1人
.
何をしていても、私の頭を埋め尽くして掻き乱して
いつだって私はあなたでいっぱいなのに
.
そんなこと、微塵も思わずに
また太陽みたいに笑いかけてくれるから
どんどん好きになるの
.
世間の恋人同士は
瞳を輝かせて、見つめ合って、キラキラしていて
.
幸福で綺麗で
.
私の「好き」は、そんな小綺麗な物じゃない
.
もっと、意地悪で汚くて醜くて
一方的に溢れてしまうの
.
真「そうかと思った」
まさかの失礼な返答に
思わず、感情が顔に出てしまって
「...何、その言い方」
少し強い口調で言い返すと
彼は怪しく笑っていた
.
真「だって清水さんは」
真「西島のことが好きやもんな」
.
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かおり(プロフ) - 続き待ってます( ; ; ) (2018年4月15日 20時) (レス) id: c8d934a26a (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさん» これからも楽しみに拝見させてもらいます! (2018年4月15日 15時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさんが書くお話全部大好きです!更新頑張ってください! (2018年4月14日 8時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 私ななさんのこの話とっても好きだ毎日読むのが楽しみです。沢山の更新まってます!! (2018年4月13日 23時) (レス) id: 15ac7074ef (このIDを非表示/違反報告)
yuyuhello(プロフ) - 毎回毎回楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください! (2018年4月13日 23時) (レス) id: 6196869619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2018年3月18日 18時