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皆が来てくれて楽しく話していたら時間が迫ってしまって
真「よし、そろそろ帰るで？Aは俺が送るから」
「みんな、本当にありがとう...」
千「ううん！お大事にね」
光「ご飯食えよ〜」
実「真司郎！Aのことよろしくね！」
.
そして帰り道
真司郎が荷物を持ってくれて体を支えながら歩いてくれる
「ごめんね...ありがとう」
真「病人は無条件に甘えるんやで？」
真司郎の言葉は
真司郎の声は
私をひどく安心させてくれる
.
それはきっと側にいると
この人の優しさが垣間見えているから
「真司郎は本当に優しいね」
.
「真司郎の彼女になる人は幸せだろうな」
そんな間抜けなことを言う私は
真司郎の切なそうな顔になんて気づけなくて
どんな気持ちで隣にいてくれたのかなって
私には分からなくて
「送ってくれてありがとう」
真「...おん」
少し真司郎は不機嫌そうな顔をしていて
どうかしたのかと顔を覗いて見ても何も言わないから
気にせず家に入ろうとしたら
「また明日ね」
.
真「A」
真司郎に呼び止められて反射的に振り向けば
真っ直ぐ私を見つめる視線と重なって
まるで時が止まったみたいで
.
真「俺は優しくなんてない」
真「でも俺はお前のためなら何だって出来る」
真「こんなんAだけやから」
.
真「それから...」
真司郎は私の正面に立って私の右手を取って
その右手を黙って見つめて
真「俺の彼女はAやで」
息もできないくらい
熱くて深くて溶けてしまいそうな瞳
.
真「...今日はゆっくり休むんやで」
そう言って私の頭を撫でて真司郎は帰っていった
.
どうしよう
その真っ直ぐな目に言葉に胸が高鳴ってしまった
私たちは所詮ニセモノの関係なのに
.
真司郎に『好き』なんて言われたこともない
彼はきっと私で楽しんでるだけ
私の秘密を握ってそれを利用してるだけ
分かってるのに
.
嬉しかったんだ
.
｢Aだけ｣っていう言葉が私には大きすぎて
それはまるで暗示のように
私の頭の中をぐるぐると駆け巡った
.
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かおり(プロフ) - 続き待ってます（ ; ; ） (2018年4月15日 20時) (
レス) id: c8d934a26a (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさん» これからも楽しみに拝見させてもらいます！ (2018年4月15日 15時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさんが書くお話全部大好きです！更新頑張ってください！ (2018年4月14日 8時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 私ななさんのこの話とっても好きだ毎日読むのが楽しみです。沢山の更新まってます！！ (2018年4月13日 23時) (レス) id: 15ac7074ef (このIDを非表示/違反報告)
yuyuhello(プロフ) - 毎回毎回楽しく読ませていただいてます！これからも頑張ってください！ (2018年4月13日 23時) (レス) id: 6196869619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな
| 作成日時：2018年3月18日 18時
