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side:Misako
それからしばらくして
そろそろ朝のHRが始まる時間になる頃
.
教室に真司郎が帰ってきて
その後ろには俯きながら隠れているA
真司郎はまっすぐ私と千晃の方へ向かってきて
後ろに隠れるAの肩を抱いた
「実彩子、千晃...あのね...」
真司郎の体に隠れ気味のAは
まるで真司郎に守られているみたいで
.
違うの、責めたいわけじゃない
私は俯くAの前に立ってその手をそっと包む
実「私ね、Aのことが心配なだけなの」
実「あんな言い方してごめんね」
「ううん、私も言わなくてごめん」
俯きながら謝るAを
愛おしそうに見つめる真司郎
一生懸命、言葉を紡ぐA
「今は色々あって上手く言えないの...」
「でも落ちついたら、きちんと話すから」
「それまで待っててくれる?」
上目がちに私を見て
そうだったね
昔から周りに気を使って
Aは自分の思ってる事は言わない子だった
大丈夫、ちゃんと分かってるから
実「仕方ないから待っててあげよっか...ね、千晃?」
千「もちろん!」
そう言って私と千晃が笑えば
私たちの大好きな笑顔を見せてくれた
私たちは何があっても大丈夫だよ
真「俺のこと忘れんでや」
光「俺のこともな」
実「うっさい!男子は入ってくんな」
こうゆう所でうまく茶化してくれる日高くん
真司郎の肩に手を回して笑って
光「まぁ、俺たちは2人のこと応援するよ!」
真「ありがとな(笑)」
.
そして私は肝心の真司郎の前に立って
じっとその目を見て
本当にこの人にAを任せて大丈夫かって
あの子は優しくて素直で
見かけによらず不器用で無鉄砲で
本当は弱い子なんだから
.
Aが千晃と日高くんに気を取られてるのを確認して
実「...Aのことよろしくね」
少し威嚇気味で言えば
.
真「大丈夫、しっかり守るから」
まっすぐ私の目を見て言った
.
あぁ、きっとこの人なら大丈夫だって
Aの弱さにも気がついてくれてるって
心配する必要なんて無かった
.
どうか、Aを守ってね
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かおり(プロフ) - 続き待ってます( ; ; ) (2018年4月15日 20時) (レス) id: c8d934a26a (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさん» これからも楽しみに拝見させてもらいます! (2018年4月15日 15時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
桃果(プロフ) - ななさんが書くお話全部大好きです!更新頑張ってください! (2018年4月14日 8時) (レス) id: b13e5410d1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 私ななさんのこの話とっても好きだ毎日読むのが楽しみです。沢山の更新まってます!! (2018年4月13日 23時) (レス) id: 15ac7074ef (このIDを非表示/違反報告)
yuyuhello(プロフ) - 毎回毎回楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください! (2018年4月13日 23時) (レス) id: 6196869619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2018年3月18日 18時