8話 ページ8
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「…」
あ、穴空いた天井だ。
ていうことは、自分の家か。
あの穴は暇すぎてスマホを投げてたら刺さっちゃって空いちゃった穴。
そんなどうでも良いことを思い出しつつ起き上がろうとする。
ふと枕らしきものに違和感を覚えて見てみると男がいた。
誰こいつ。
明るい茶色に同じ箇所、同じ個数あるピアス。
モゾモゾと動いていると目が覚めたのかAにずっと見られていた事に完全に停止した。
「…おはよーございます？」
ハッとしたのか手を合わせつつ一雫の涙を零している。
春「あぁ〜ッ…！Aさんの尊顔と超美声をモーニングコールで頂けるなんて…」
「え…き、きも……。」
引かれているのを察したのだろうか、
アタフタして謝ってくる。
春「ご、ごめんなさい……！俺、Aさんのリアコでして……あ！自己紹介していませんでした！！店長とはもうお会いしたと聞いています。はじめまして、3号店店長代理の春(しゅん)と言います！槙さんよりAさんの看病するよう指示されています！」
リアコ…？？？
「えっと、知ってると思いますけど1号店店長のAです……え〜っと…俺のリアコってホンマなん？まじぃ〜？」
春「ホントにホントです！だからこうして触れていられるの凄く嬉しくて……」
従業員サイドのリアコなんているんだ…初めて知った。
というか槙さんの指示？
何がどうなっているのか理解が出来ない。
春「あ、詳細とかはこの後来る葵さんが全て知っているらしいのでそっから教えて貰って下さいね。俺は看病するようにとしか指示されていませんので…ご尊顔を伺えただけでも天国にいけます。ありがとうございます！」
「…ね、」
起き上がって春をベッドの壁まで追いやり、壁に手を当てる。
「俺の事……どこが好き？」
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作者名：乾
| 作成日時：2023年3月8日 23時
