32話 ページ32
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ミツナ「葵ちゃん、葵ちゃーーーん！！」
葵「ッえ、あ、ごめん…！何、、？」
ミツナ「も〜！キューちゃんとニコの仮眠室の枕変えて欲しいってお願いに来たの！Aちゃんお休みしてから変だよ？大丈夫？」
ニコ「それな〜？Aちゃんが来なくなってから葵ちゃん注意力散漫っていうかぁ、いつも何か考えてるみたい！」
女性従業員に心配させてしまうとは。
注意力散漫に考え事。
つい愚痴という名の寂しさが表に出てしまう。
葵「仕事は出来るけどアイツがいないせいで君達が元気がないのは重々承知している…。俺だけじゃ君達を元気にする事は出来ない…Aじゃないと……。」
落ち込む葵にオロオロしつつ、裏から椅子を取ってきて葵を座らせ、一人一人抱きついた。
ミツナ「た、確かにみんなちょっとAちゃんいなくて寂しいとこあるけどっ、葵ちゃんがいるからこうやって仕事回せるんだよ…！」
ヨツナ「葵さん…いや、あ、あ、葵ちゃん！そんな事言わないで！今はみんなAちゃんがこんなにいないのは初めてだから困惑してるだけ…！葵ちゃんは気にしなくて大丈夫だよ…！」
葵「ごめん…」
受付に置いてある呼び鈴が鳴る。
立ち上がって女の子達に一礼してすぐ様向かう。
後ろ姿、背丈、髪色、仕草。
ずっと待ち望んでいた彼。
目を大きくさせていると物音に気づいて振り返ってきた。
目を合わせて葵の手を握る。
ポロポロ落ちる涙を拭って抱きしめた。
抱き締め返して背中を弱々しく叩くと笑い声が頭上から聞こえた。
葵「ｯ……遅い。」
「ごめんごめん〜、待たせてもうてごめんね〜ぇ。」
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作者名：乾
| 作成日時：2023年3月8日 23時
