27話 ページ27
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黒服「あ、葵さん！大変です…！外にイカつい人ビルの周りいっぱい囲んでて超怖いです！」
葵「お客の借金取りとか？それか従業員。まあ、いいや…俺が対応するから女性従業員にはあまり受付に来るなと伝えてくれる？」
黒服「承知いたしました！」
イカつい人らが囲んでる、か。
何となく検討は付くからVIPでも用意しておくとする。
案の定エレベーターで上がってきていたのは先日助けて頂いた織田様と槙さんと楽さん。
あと冬とかいう大嫌いなやつ。
葵「黒服から聞いていましたのでVIPを用意いたしました。何やら不穏な空気を感じるので女性従業員は付けていません。ご希望でしたらお付けいたします。」
スマイル「いや、大丈夫です。Aさんについての事なので。」
Aについて。
という事は進展あったのか。
昔のヤツらで探し回っても無理だったのにヤクらで見つけたと言うのか。
槙「さてと、マコ…Aの事見つけたって言ってたけど本当に？実物？」
スマイル「正確には俺の趣味仲間が保護してるらしい。その保護人曰く、Aさんかなり不安定な状態らしくてその保護人がいなきゃ死のうとしてるレベルらしい。実際ソイツの家に宅配装って部下が行った情報では外を警戒して配達員を凝視してたって。」
槙「なるほど。今のAに職場復帰は難しそうだね…。それに僕の気持ちを伝えたら本当にいなくなっちゃう気がする。」
葵「…槙さんの気持ちって何です。Aの事どうしたいんですか。俺は楽さんに言われて貴方の事諦めるように強制されて何とか立ち直れましたけど、Aは死の淵から助けられてずっと崇拝レベルで貴方の事好きでいたと思うんです。」
槙「分かってるよ。ずっと僕がAの気持ちをスルーしてしまっていたからね。でも僕には大切な楽がいる…ずっと蓋していた気持ちをAに伝えたいんだ、これで納得してくれるかな、」
葵「……Aの事死なせたら本気で貴方の事殺しに行くので覚悟してて下さいね。あまり恩を仇で返したくないですから。」
懐からスっと出てきた静音銃。
すぐ構えたスマイルの部下達。
スマイルの合図により静止され、淀んだ空気が流れた。
葵「現実にならないといいですね。」
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作者名：乾
| 作成日時：2023年3月8日 23時
