3話 ページ3
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「ｯち、あんさん、槙さんの何なんです？」
槙「まぁまぁ、落ち着きなさい2人とも。経営者が従業員に手を出すのはいけないよ楽。」
制止されるが一切こちらを見ない相手に苛立ちを覚えつつ、葵からビンタを食らう。
葵「喧嘩の為に呼ばれたんじゃないんだから大人しくしとけアホ。すみません、どうぞ続けて下さい。」
楽「はあ、改めまして…管理人兼経営者をしています楽(らく)と言います。ずっと2号店にいたので挨拶が遅れてしまいすみませんでした。そこは謝ります。鳴から葵君のことはよく聞いています……ですが、槙に相談があります。1号店の店長変えませんか。」
衝撃の一言。
ぱちくり目を開かせて困っている彼ら。
堪忍の尾が切れ始めてるAを抑え込みつつも話を聞くとどうやらAの客食いが原因のようだ。
楽「槙は貴方達に優しいので甘い言葉で片付けてしまうでしょうが僕は槙とは違います。貴方を槙が拾い、この店をここまで広げて頂けたのは紛れもなく貴方の接客力と女性従業員達のおかげです。ですが、」
ソファから立ち上がり、Aの前に立ちつくし、茶色の目がAを見下ろす。
自身の愛しい人を奪われ、なお自分を見下ろすこの人物に苛立ちと怒りが上り今にも殴りかかりそうだ。
槙「楽……Aは良い子だよ。今日は君と1号店の子達と挨拶してもらう体で来ているんだ。あまりそういうのは…」
楽「…じゃあ貴方に次会う時までにVIP客を最低3人自分の力で女性従業員と協力し、リピートさせるようにして下さい。それが出来たら再検討します。これくらい良いよね槙？」
槙「はあ……A、出来るよね。」
「……了解、しました。」
飼い主に重い重い命令と期待を注がれて目元に涙が貯まっている。
葵が拭こうと手を伸ばそうとすると横から手が伸びてき、Aの頬に触れて目元を拭う。
冬「綺麗な顔が台無し。えろいアンタの顔好きなんだよ、笑いな。」
「…こう……？」
ふわっと微笑むAに驚きつつ、Aの首元に唇近付けて肌を吸う。
「んｯ」
口を離し、首元を見ると少し赤らんだ肌。
そのまま唇にキスしようとするが真後ろから頭をぶん殴られてハッとする。
葵「おい…お前ら2人揃って楽さんの警告聞いてなかったのかよ、ああ？」
「僕被害者やから許してくれるよねぇ葵ぃ。」
葵「止めなかった同罪。」
「えぇ〜。」
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作者名：乾
| 作成日時：2023年3月8日 23時
