はじめての ページ8
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俺は我慢強く待った。
あいつが18歳になるのを。
恋人ができませんように。
恋人じゃなくても、誰かとしませんように。
って願いながら。
神様はいたみたいで俺の願いをかなえてくれた。誰のものにもならなかった18歳の山田が目の前にいる。
なんて言うかは、何度も頭の中でリピートしたから、さらりと口から出た。
伊「えっちした事ある?」
山「・・・」
いぶかしげな顔してこっちを見てるけど、その反応は予想済みだ。ここで、プライドをくすぐるような事を言えばイチコロな事は、長くなって来たメンバーとしての付き合いで分かってる。
目の前には、えっちするには狭いベッドがふたつ並んでる。
そりゃそうだ。
ツアー真っ最中で、同室になっただけなんだから。
俺との同室なんて嫌なんだろうけど、いつも一緒なやつらが風邪気味だからとスタッフに言われれば、反論も出来なかったんだろう。
伊「俺、この前、事務所の人に連れていかれた飲み会で、おじさんにお持ち帰りされちゃった。初めてがおじさんだぜ。ウケるだろ(笑)」
自虐的に笑えば、とたんに憐れむような目になって、黙って俺の隣に腰をおろした。
ほら、いい感じ。
こいつの子どもだからある変な“おとこぎ”をくすぐれば、ちょろいもんだ。
好き。
好きだからキスして。えっちしたい。
なんて、言える訳ないよ。大ちゃん。
そう思っていたら、ぽろりと涙が落ちた。
慌てたように、俺を抱き締めた子どもな山田は、このあとどうしたらいいのか分からないはず。
伊「山田の練習と俺の記憶の上書きしない?暗くしてうしろからしたら、女とするのと変わんないからさ。俺、声我慢するし」
山「上書きは好きな人にしてもらうもんだろ」
伊「いないから、お前に頼んでだろ。お前ならやったって、そのあと、しつこくしてこないって分かってるから」
わざとそんな憎まれ口をきく、俺はばかだ。
好きな相手に何を言ってるんだろ。
だけど、どうしてもおまえの初めてになりたかったんだ。
これから先、他の誰かとえっちしたって、俺を思い出すだろ。
それだけで良いんだ。
山「・・・やり方、わかんない」
伊「寝てくれたらいーよ。俺がなめて入れて動くから。目、閉じてたら、変わんないよ。女とやるのと」
山田の肩をシーツに押し付けたら、両手を広げてシーツにつけた山田が目を閉じた。
おまえは何もしなくていい。
全部、俺がするから。
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昨日(プロフ) - 闇さん» コメントありがとうございます!ゆっくり更新ですがお付き合いください😆 (1月21日 22時) (レス) id: 8e12f8e7ab (このIDを非表示/違反報告)
闇(プロフ) - このお話凄く好きでいつも更新楽しみにしています! (12月29日 23時) (レス) @page5 id: 9b21f76b05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昨日 | 作成日時:2023年12月9日 7時