☆ ページ3
in side
俺のファーストキスはあいつ。
「学校であの子が可愛い」「付き合いたい」「告白しよっかな」なんて話で年下チームが盛り上がってるのを眠ってるふりして聞いてしまってから、俺はもやもやした。
可愛いあいつが可愛い女の子と手を繋いだり、抱き合ったり、キスするなんて、想像してしまったら、そんなの我慢できなくて、ふたりっきりになるチャンスを伺ってた。
そのチャンスが来て、ないって分かってたけど「キスした事ある？」って聞いたら、カッコつけて「ある」なんて即答した3歳年下のガキんちょを軽く挑発したら、まんまとキスして来た。
くちびるとくちびるがくっついただけのキス。
俺のくちびるから離れ行く、くちびるが悲しくて、もっとしたいって思って目を開けたら、そこには真っ赤な顔があった。
それが可愛くて、笑ってしまったら、それが気に入らなかったみたいで、どこかへ行ってしまった。
「好きなんだ」
「俺のファーストキスなんだ」
そう言いたかったけど。
言える訳なんかない。
キスして来たのは、ガキんちょの見栄っ張りで。
俺の事を好きな訳がないのは分かってたから。
告白なんかしたら、断られるに決まってる。断られるだけじゃなくて笑われたら大ショックだ。
だから
そのあと、顔を合わせたけど、なんにもなかったみたいにする。
話しかけないのも話しかけられないのも、今まで通り。
だけど、イライラしてるのが分かって、イライラが嬉しいなんて思う俺はやばい、
だって、今までは、俺に興味すらなくて視界の片隅にすら入って無かったのが、視界の片隅に入れたんだから。
たとえそれが、好きとは真逆の感情でも。
ファーストキスは失恋の味がした。
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昨日(プロフ) - 闇さん» コメントありがとうございます！ゆっくり更新ですがお付き合いください😆 (1月21日 22時) (
レス) id: 8e12f8e7ab (このIDを非表示/違反報告)
闇(プロフ) - このお話凄く好きでいつも更新楽しみにしています! (12月29日 23時) (レス) @page5 id: 9b21f76b05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昨日 | 作成日時：2023年12月9日 7時
