８ ページ10
正門side
なにわからAぇの撮影が終わって携帯を開くと大吾からメールが届いていた。
大吾は最近、具合が悪いらしく食べる量が減ったし、食べてももどしたりしている。めまいで倒れそうになっているところを何度も抱きしめた。
本人は隠しているつもりらしいが、バレバレである。そんなところも可愛い、とても可愛い。
可愛いのはいいが、大吾が具合が悪いことを隠すのは自分のせいだと気づいている。
自分は頼りないのだと自覚している。大吾は本当に深刻な悩みがある時は絶対に自分には頼らない。
自分が悪いのは理解しているが、これからもずっとずっと一緒にいたいから話してほしい。
最近は仕事の送り迎えもしたいからと言っているが、メンバーからも重いから止めておけと怒られてしまった。
楽屋の真ん中で悩んでいる姿は分かりやすかったらしい。
末澤誠也「丈から聞いたで、大吾の体調大丈夫か？」
急にメンバーの誠也くんから話しかけられて、息をのんだ。
大吾と付き合っていることは、グループ結成のときに全員に伝えた。責任やファンのことなどで何度も話し合いを繰り返して、今の状況を受け入れてもらっている。
「心配ですけど、今日の夜はホテルやなくて廉の家に泊めてもらう予定になので少しは
安心ですかね。」
そう言うと、「廉に対する心配はないんか！」と笑われてしまった。
笑顔だった誠也くんが急に真剣な顔になってこちらの顔を覗き込んだ。
末澤誠也「なぁ、付き合ってるって聞いたときあーだこーだ言うたけど・・・大吾のこと1番に考えてやってな」
急に誠也くんがらしくないことを言うから笑ってしまった。
「何言うてはるんですか、Aぇのことも考えますよ」
すると、後ろで聞こえていたらしいリチャくんから笑われた。
末澤誠也「鈍感か！本当に大吾が困ったときは絶対に俺らのこと考えたらあかんで！」
リチャくんも顔を覗かした。
草間リチャード敬太「まあ、とにかく誠也は大吾が心配なんやろ？」
そう言うと、誠也くんは顔を赤くして行ってしまった。
でも、その時には誠也くんの野生の勘は、これから起こることに気づいていたのかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はやせ | 作成日時：2021年3月14日 18時
