それはまるで蝶のようだった (ページ26)

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２ヶ月ぶりの再会ページ26

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『はい、これ』

駐車場から直接ビルの中に入ると、
チャニョルさんが守衛さんに言って
私用の入館許可証をもらってくれた。

『わたし、てっきり
清潭洞の旧事務所に行くのかと思ってました』

『ん？あぁ、確かにジョンイナは
あっちで練習するのが好きだからね。

でも、今日は無理やりこっちで練習させてるんだ。

あっちには地下駐車場がないから
俺も車を停められないし
Aちゃんも入りずらいからね』

チャニョルさんは私のために
気を遣ってくれたらしい。

エレベーターを５階で降りて、
ある部屋の前まで来ると
チャニョルさんが立ち止まった。

『ここだよ』と指さされた部屋の中を覗くと
オッパが鏡に向かって一心不乱に踊っていた。

……やっぱり、すごく綺麗だ。

って、そうじゃなくて。

オッパになんて話しかければいいんだろう。

久しぶり？驚いた？

でも、２ヶ月前に会ったときは
かなり他人行儀にしていたから、
どうしていいのかわからない。

そんなことを考えているうちに、
チャニョルさんが『ジョンイナー！』と
ドアを開けて入った。

私まだ心の準備ができてないんですけど！？

でも幸いなことに、
チャニョルさんの影になって
オッパから私の姿は見えていないみたい。

オッパは音楽を止めると
被っていたキャップを取りながら
怪訝そうにしている。

『何ですか、ヒョン。
今日はこっちで練習しろ、なんて』

『まぁまぁ。今日は特別ゲストを
連れてきたんだ！』

『ゲスト？』

すると、ベッキョンさんに背中を押されて
私は前のめりになりつつ
チャニョルさんの後ろから顔を出した。

『 ……ぅえ、？は？……A？』

オッパの目がこれでもかってくらい
大きく見開かれる。

『え、えっと。アニョハセヨ、オ…… 』

『オッパ』と言い切る前に
私は話せなくなった。

気が付けばオッパに強く抱き締められていた。

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