それはまるで蝶のようだった (ページ14)

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繊細な言葉ページ14

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カイさんはチャニョルさんを追い払うと
ポケットから自分のスマホを取り出して、
「持ってる？」と問いかけるように
スマホを振りながら首をかしげた。

私が慌ててスマホを取り出すと、
カイさんは韓国語で野口さんに何かを告げて
私の手首を掴む。

「え、」

まるで「行こ！」と言うように
白い歯を見せて笑うカイさん。

困って野口さんを見ると
「ここで待ってますから」と
パーテーションの奥に消えてしまった。

私はカイさんに手を引かれ
楽屋を後にした。

連れてこられたのは
マカオの夜景が一望できるバルコニーだった。

カイさんはそこに置かれたソファに腰掛けると
隣をポンポンと叩いた。

「座って」って言いたいみたい。

私はカイさんと少し間を開けて座った。

するとカイさんは持っていたスマホで
何やら打ち始めた。

チャニョルさんのように
翻訳機能を使っているみたい。

私に画面を差し出す。

" 連れ出してごめん。
君と話してみたかったんだ "

私と話したかった……？

カイさんを見上げると、
彼はまた続きを打ち始めた。

" マカオまで来てくれてありがとう。
それと、遠い場所に誘い出してごめん。
でも、君ともう二度と会えないのは
絶対に後悔すると思ったんだ "

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