【26】 ページ26
「ねぇ、これとか似合うと思うよ。」
「いや、Aにはこっちじゃない？」
「それなら、こっちの方がいいんじゃない？」
明日の為に買い物に行こうということになって、
私たちが居るのはショッピングモール。
それぞれ自分のものを買うのかと思えば、
京香ちゃんと優衣は自分の買い物はせずに、
なぜか私の水着を選んでいる。
「あの、京香ちゃん？」
「うん？」
「自分のは買わなくていいの…？」
「あーいいのいいの。」
いや、良くはないと思います…！
「ねぇ、優衣。」
「んー？」
「あの、自分の買い物は…？」
「私なんかよりAの水着決めることが最重要でしょ。」
いや、それは違うと思うんだけど！
「それよりA。これは？」
「へ？」
ほら、と差し出された水着は、
びっくりするくらい布の面積が少ない。
「無理！」
「えー？可愛いじゃん。」
モノは可愛いと思います！
でも私には絶対に似合わない！
「京香、それダメでしょ。」
「そう？二宮くんとか喜びそうじゃん。」
「まぁ、男共は鼻の下伸ばして喜びそうだけどさ。
Aは黒より白じゃない？」
ね？と優衣が私に差し出してきた水着の布面積も、
京香ちゃんが提案してきた水着とさほど変わらない。
「それ京香ちゃんが持ってきた水着と色が違うだけでしょ？！」
「だってAは黒より白！絶対似合うから！」
似合わないよ…！
・
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月4日 17時
