それはあなたの最期の言葉でした。２【Satoshi.O】 (ページ25)

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それから残暑も終わってだんだん寒くなってきたと思っていると、あっという間に冬の季節がやって来た。

今年の冬は地元だと暖かいと感じても、東京では寒いと言われる気温となる日が多く、雪も大量に降って雪道に慣れていない東京の人たちは歩くのが大変そうだ。

そんな日でも、仕事はいつも通りあるわけで。

翔はアメリカの会社から来ていたメールの返信を英語で書いて、送信するとぐーっと手を上げて伸びをする。

気付かぬランチの時間になっていて、伸びをやめたちょうどその時、

「おーい、嵐、メシ行くぞ」

という先輩の声に返事をして、社食へ向かうその背中を追った。

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「おかえり」

「ただいま」

この声の主は、確か秋だっただろうか。

『親父に店は良いから、行ってこいって言われたから来ちゃった！』

なんて軽ーく言いながらやって来た三男、雅紀だ。

短期的ではなく、時期が来るまでずっとここにいるつもりらしい。

「ご飯食べる？潤は先に食べたよ」

「先風呂入るわ。雅紀は？食べたの？」

「食べてないよ」

食べてて良い、という言葉を残して翔は風呂場へと消えて行った。