それはあなたの最期の言葉でした。２【Satoshi.O】 (ページ22)

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食べ終わってもなお話し続けること約1時間半。

潤が何気なく時計をチラと目をやって、

「にぃのトコ行かないと！」

と言いながら立ち上がったのが少し前。

バタバタと準備し始めて、翔の運転する車で家を出たのがたった今。

「車あっつ……」

「だいぶ話しちゃいましたね」

「そうだな(笑)」

「にぃ起きてるかな？看護師さんが言ってたんだけど、3時くらいの陽が気持ち良くて寝ちゃうんだって(笑)」

「にぃらしいな(笑)」

家から病院までは15分ほど。

見慣れない都会の景色に、和也は終始窓の外を見ていた。

目的地に着いて、エレベーターで智のいる階まで上がっていく。

コンコンと、翔が病室の扉を軽く叩くと、いつもの如く声がする。

今日も、元気だ。

安心して3人で中に入ると、兄は起きていてこんな反応を見せた。

「和！久しぶり！来てたの！？」

「うん。昼前に来た」

「びっくりしたぁ(笑)」

「翔にぃがサプライズしようって。だから和が来ること内緒にしてたの」

とりあえず座んな、と智に促されるもそこにある椅子の数はベッドの左右に1つずつ。

翔が飲み物を買いに行くと言うから、椅子には双子が座ることになったが、翔が出て行ったすぐ後に潤がお手洗いに行き、部屋は智と和也の2人きりになった。