それはあなたの最期の言葉でした。２【Satoshi.O】 (ページ12)

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あれからすぐに12月に入って、もうすぐクリスマスだとか年末だとか言っていたのも束の間、2017年は遂に終わりを迎えた。

1月中旬。

年が明けてから、父は一度実家に帰って来ていた。

「忘れ物ないか、受験票持ったか！？」

「大丈夫、持ったよ！」

「潤は？」

「持った持った」

「本当に大丈夫か！？」

「ちょっと、父さんがそんなに焦ってどうするの(笑)」

今日は双子にとって勝負の日。

智や翔のときもこんな風に、試験を受ける訳でもない父が焦って興奮して、落ち着かせたという日から、2年が経過していた。

「い、いいから！早く、行ってこい！」

「頑張ってよ！」

「ありがとうございます」

「行ってきます」

2人は至って普通で、でも真剣な面持ちで家を出て行った。

「大丈夫かな」

「大丈夫だよ、きっと。あんなに頑張って勉強してたんだから！ね？」

見えなくなった背中を残像のように目に焼き付けて、父と雅紀は家の中に入った。

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次の日の夕方。

今日は早めに店を閉めて、リビングのソファーでのんびりしていると、2日間の長い試験を終えて帰って来た双子の表情は、終わったという達成感と疲労感で満ちていた。