【ヒロアカ】あなたの翼【ホークス】 (ページ29)

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27話.一難去ってページ29

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「………ん」

目が覚めると見慣れない真っ白な天井が映った。

「あ、クロゥ‼︎ 気が付いた⁈」

そこに割り込んでくる人影がある。

確か、公安の。……幼少の頃からお世話になった職員の方だ。

「……………はぃ」

それなりに力んだつもりだったが、息の抜けるような弱々しい声しか出せない。

「よかったっ………ちょっと待ってて電話しなきゃ」

そう言って席を外した職員だったが、数分もしない内に帰ってきた。

「心配したんだからね」

「はい」

先よりマシな返答ができた。しかし声に調子が戻り始めても体の方は全くダメらしく、身動きが取れない。

　

「もうっ……いつかこんなふうになるかもって思ってたの……！」

眼に涙を溜め恨めしそうな声を出す職員の方を視線だけ動かして見ると、本当に怒っている。怒ってくれている。

心配させてしまった。

「すみません」

心がどこか暖かくなるのを感じて、でも口では殊勝に詫びの言葉を口にしてみる。

すると彼女は、安心してくれたのかいつの日か最後に見た彼女らしい笑顔を取り戻してこう言った。

「今からホークス来るって」

「…………はい？」

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