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「そういや、萩谷くん。荷物少ないね」
１日、ずっと女の子に囲まれてた割には荷物が少なすぎる
そう思って思いきって聞いてみた
「ああ、うん。…チョコレートは全部お断りさせてもらった」
申し訳なさそうに話すから、なんだか私まで申し訳ない気持ちになる
きっと私も渡したって眉を下げて彼は謝るだろう
「やっぱり好きな子から貰いたいじゃん？」
「貰えなかったの？」
「…うん。」
「そうなんだ…」
萩谷くんに渡さない女の子いるんだなぁってことよりも
やっぱり好きな人いるんだってことの方が私の頭を占領している
どんな子なんだろう？
萩谷くんが好きになるんだからきっと可愛くて何でもできちゃう様な、私とは全然違うタイプの子なんだろう
「…Aちゃんは誰かに渡した？」
勝手に自問自答して、勝手にショックを受けていたときに、萩谷くんから質問された
「えっ？」
「あ、いやほら女の子ってバレンタインとか行事好きだよなぁって」
「あはは、そうだね。…うん、渡せなかったよ」
今なら渡せるシチュエーションなのかもしれない
だけどやっぱり“好きな女の子”が引っかかって
手を動かす勇気もない
渡せなかった、とそう答えてしまった
このモヤモヤがどうか
彼にバレないよう、笑ってごまかす
「……寒いね」
「ね」
そんな会話をしたっきり
続く沈黙と神妙そうな顔をする彼に緊張する
もう目の前には私の家がある
お分かれしたら明日からも彼とはただのクラスメートだ
「「…あのさ、」」
「「あ、」」
タイミングが被って、2人で笑う
こんな事さえ愛おしく思える
「ごめんね、何？」
「ううん、送ってくれてありがとう」
「大丈夫、気にしないでいいよ」
「…じゃあ、また明日」
「うん。」
「待って、」
家の玄関に向おうとした私の腕を彼が掴んだ
『…よかったらさ、Aちゃんのチョコ貰ってもいいかな？』
end.
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空夢(プロフ) - といすとさん» 遅くなってしまい、申し訳ありません。このお話を楽しんで頂けたみたいで嬉しく思います。Twitterの方は、訳あって削除してしまいました(;_;)。ゆる〜くではありますが、もう一つ作品を作れたらなと考えておりますので、公開でき次第ご連絡させて頂きます。 (2017年1月13日 16時) (
レス) id: 855ca55bf8 (このIDを非表示/違反報告)
といすと(プロフ) - 突然失礼します！すっごくいい作品で空夢さんの他の作品も読みたいのですがパスワードがかかっていて読めなくて…よかったらTwitterのアカウント教えてください！ (2016年12月17日 23時) (レス) id: d1025f7cae (このIDを非表示/違反報告)
空夢(プロフ) - アキラさん» 学生らしい初々しい感じにしたかったので、そういってもらえて嬉しいです。ご愛読ありがとうございました。 (2016年3月27日 8時) (レス) id: 1c0a20bfa7 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 急に失礼します。すごくときめきました！可愛らしくてあったかい作品で思わずにまにましてしまいました(笑)本当に可愛らしくて楽しい作品でした。ありがとうございました。 (2016年3月22日 9時) (レス) id: 02a7bfcee5 (このIDを非表示/違反報告)
空夢(プロフ) - ぱぎやひとみんさん» ご指摘ありがとうございます。至急直させていただきました。すみません( .. ) (2016年3月13日 17時) (レス) id: 1c0a20bfa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夢 | 作成日時：2016年2月15日 11時
