君想い夢 (ページ8)

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あざとさ120%満タン(Nozomu) ページ8

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頼む！と私の目の前で手を合わせてお願いしているのは、中学からの付き合いである小瀧望。

「頼めるんAしかおらんからさぁ」

彼曰く、今のマネージャーさんは明日で辞めてまうらしい。

「んー、でもサッカーのルールとか詳しくないし…」

「そんなんルールくらい俺がいくらでも教えたるし！な！」

「え、でも…」

ほんまに頼む！と目をうるうるとして懇願されてしまったならもう断ることを躊躇してしまう。

それを分かっててやるんだから、なんというか、あざとい。
…悔しいくらいに。

「…うーん」

「Aがマネしてくれたら俺めっちゃ頑張る！」

「う、うーん」

「な！頼む！」

「…ほんとに私で大丈夫？」

「おん！むしろAがええ！」

…なんの躊躇いもない言っちゃうんだから、ほんと。
ニッコニコの笑顔はきっと確信犯だろう。

「…うん、いいよ」

「ほんまに！？」

やった！サンキュ！と喜ぶ姿が、まるで尻尾をフリフリさせてるように見えるから、彼の前世は大型犬じゃないかなと思う。

「りゅーせー！おっけー貰った～！」

「おー、さすがやな。お礼言っときや」

「おう！」

廊下側のドアの付近で同じくサッカー部の藤井くんと話してたと思えば、くるっと振り返って
ありがと！とはにかんだ笑顔にちょっとだけキュンとしたのは内緒。

…確信犯に乗せられる私も私か(笑)。

明日から忙しくなりそうだな。

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大型犬というより、ただただしっぽをフリフリさせたかっただけ(笑)。
ちょっぴり短めですが、こういう小瀧くんもたまには。