幼き日の約束ゴト(Ren) ページ2
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「…うげ」
気持ち悪い、ものすごく
「ほんま、何してんねん」
「、れん〜」
しょうがないじゃん
仕事も恋もどっちも上手く行かず、飲まずにはいられないもん
だけど1人じゃ寂しくて、だから幼馴染み、というより腐れ縁って言った方がいいのかな?まぁ、そんな関係の廉に連絡したら、うざとか言いつつ来てくれた
年下のくせに廉のほうがしっかりしてて、どっちが年上なのかわかんないってよく言われてたっけ
「来いって言うから来てみたら…」
「おっちゃ〜ん、芋ロックおかわり〜」
「もう止めとけって、気持ち悪いんやろ」
「飲まなきゃやってられないわよ、」
はぁ、と小さく息を吐くのが聞こえる
「そんなんなるまで、どないしたん」
「…う〜」
5、6年間付き合った彼氏に、昨日あっさりと振られた
好きな子が他に出来たらしい
というより、もう半年も前から付き合ってるとかなんとか
もう26だし、そろそろ結婚してもいいよなぁと思っていた矢先にこれだ
私の青春はアンタに捧げたって言うのに、なんなの
さすがに仕事に私情は挟むまいと、切り替えようと意気込んだ
はずだったんだけど現実はそう上手くもいかず、簡単な書類ミスはするし、プリンターは壊れるし、大事なプロジェクトまで下ろされた
「だからぁ、もうきいてる〜??」
「はいはい、聞いてんで」
「あのあほやろう〜」
「…あ、オヤジさん、すみません勘定いいっすか?」
「どこかかっこよくて優し〜いこれぞ理想の旦那さま!って人おらへんかなぁ〜」
さっきまでおっちゃんとお勘定してたはずの廉が、急に黙り込んでしまった
「…どうしたの、れん?」
Aのあほ、と小さく呟いた
「?」
「…はぁ、覚えてんの俺だけかぁ」
既にアルコールが回りきってる私の頭じゃ、話の展開についていけなくて
?マークが沢山
「Aのこと分かりきってるやつ、俺の他におらんよな」
「幼馴染みやしなぁ」
「……なぁ、俺が彼女作らんの、なんでか知ってる?」
「んー、…じつは、コッチとか?」
「はぁ、ほんまにAはあほやな」
いつか結婚しよって言うたん、Aやろ
「Aがずっと好きやからやで」
ドクンドクンと音をたて始める心臓と、
「さっさと立て、ほんでさっさと帰んで」
ちょっとだけ耳の赤い幼馴染
新しい恋の幕開け、
……かもしれない
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シーツと共に溺れて(Shota)→←帰り道、星空(Daiki)
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作者名:空夢 | 作成日時:2016年3月24日 1時