□ おとぎ話じゃなくて ( ym × cn ) ページ20
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涼介は、モテる。
「山田く〜んっ」
ほら、来た。
「今日家庭科で焼いたんだけど、食べてくれない？」
陽が差し込む窓際の座席。
マフラーを巻いて帰り支度を始めた涼介を取り囲んで、
きゃいきゃいはしゃぐ女の子たち。
綺麗に包んだカップケーキを見せて涼介の返事を待つ。
そんなの受け取らなくていいのに、
涼介は絶対に断らないんだ。
中学の時からそう。
普段だって部活だって、それからバレンタインだって体育祭だってクリスマスだって、事あるごとに女子は色々渡すし、涼介は全部受け取る。
優しいって言ったら聞こえは良いけど。
ちょっとどうなの、それ、なんて思ったり。
だって、僕がいるのに。
「え、もらっていいの？」
彼がそう尋ねると、
女の子たちはこくこく頷いてそのまま差し出す。
「じゃあいただきます！」
期待に満ちた目で見つめられる中、
彼はケーキを頬張りあっという間にもぐもぐと飲み込み、
「すげ〜美味しい！ありがとう」
と微笑んだ。
「良かった〜！」
「私たち頑張って作ったんだよねっ」
その笑顔で満足しとけばいいのに、
なんでか欲張るのが女の子たち。
「ね、山田くんこのあとみんなでカラオケとかどう？」
「男子も何人か誘ってるんだけど」
…わっかりやす。
みんなで、なんて言ってるけど、
他の男子は涼介を呼ぶために誘ってるだけでしょ。
すると涼介は、
「…あ〜……」と頭に手をやり、こっちの方を見て、
そして、僕に気付いた。
ぱっと明るくなる顔。
気付くの遅い。
さっきから僕、ずっと廊下で待ってるんだけど。
「ごめんね、今日はちょっと」
顔の前で手を立てて謝る涼介に、
女の子たちはがっかりした様子で、でも食い下がる。
「え〜残念」
「なんか用事？」
「いや、お姫さま待たせてるからさ」
あーあ。
またそんな騒がせるようなこと言っちゃって。
「えっ、…」
「彼女！？」
「うそーっ、誰々？」
「えへへ、じゃあね！ また誘ってよ、カラオケ」
くるりと身を翻してこっちに走ってくる涼介。
「…ごめん知念、お待たせっ」
「遅ーい」
「…なんだ知念くんのことか」
「だよね、やっぱ違うじゃん」
「びっくりしたぁ…」
僕たちが話しているのを見た彼女たちは、
明らかに安心してるみたいだった。
なんだかもやっとする。
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あさ(プロフ) - 七日さん» 赤と青着て手つなぎですもんね？あれは完全に狙ってます(断言) 私もたかいの大好きなのでコメントとっても嬉しかったです、ありがとうございます…！また書きます！ (2016年12月23日 23時) (
レス) id: 70ea6cf74d (このIDを非表示/違反報告)
七日 - コメ欄から失礼いたします…たかいのかわいすぎて…!!一人で悶えてました。ありがとうございますな感じでした！ポポロのたかいのは、完璧に狙ってきてましたね!?また、たかいの書いていただけたら嬉しいです！これからもひっそりと応援させていただきます！ (2016年12月22日 20時) (レス) id: 087ce95adb (このIDを非表示/違反報告)
あさ(プロフ) - キルアloveさん» 返信遅くなってごめんなさい、そして身に余る嬉しいコメントありがとうございます！！きゅんきゅんしてもらえて良かったです…！これからもっとときめくお話を書けたらな、と思います。 (2016年12月12日 0時) (レス) id: 70ea6cf74d (このIDを非表示/違反報告)
キルアlove - もーちょっとしにそうです。可愛いすぎです！死因はキュンじにでしにそうですwありちねヤバかったです！瞬く間に大ファンです！これからもずっと大ファンです！草場の陰から応援してます！ (2016年11月16日 19時) (レス) id: 01b581abbb (このIDを非表示/違反報告)
あさ(プロフ) - かなこさん» コメントとっても嬉しいです、ありがとうございます！ありちねちゃん可愛いですよね…！また書きたいです。 (2016年11月5日 9時) (レス) id: 70ea6cf74d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさ | 作成日時：2016年10月5日 21時
