高嶺の花は脆い

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そう決めて、エレベーターの方へ向かう途中



なんでだろう、…一人になった途端に急にしんどくなってきて

思わず立ち止まって壁に手をつく


え、何この展開。


俺倒れるやつ？


いやここで倒れるの！？

このマンションに住んでるならまだしも、違うんだよ！？お前誰だよ！！ってなるわ、


…そんなことを考えているうちにも、少しずつ、体に力が入らなくなってくる



え、まじか、


待って、…




ここでだけは勘弁して、って、…そんなこと言っても体が言うことを聞いてくれる訳もなくて、


…なんで俺こんな意識だけはっきりしてんの！？


薮「っ、…やばい、」


いやしてないわ、…


ずるずる、ずるずる、最初の頃は立てていたのにいつの間にかへらへらとしゃがみこんでしまって、


…そんな時、



閉まったはずの扉が開いて伊野尾が、…なんてことあるはずなくて、




あー、…頭痛い、…


動けない、



そんなことを考えながらも、動いてもないのに息が上がって、寒気まで感じて、



ねー、昨日今日となんなの、


いやこの熱は自業自得なんだけど、…


よし、…いこう、


薮「…だめだ、…」



…無理、意識だけは保とうって思ってたけど無理かも、


伊野尾に助け求める、？


いや無理だろ、…





ちょっと大げさだけど、絶体絶命、…





…ピンチはチャンス？


いや、チャンスはぴんちでもあるんだよ、



「…薮ちゃん、？」



ん、？



この声、…って、


薮「大ちゃん、…？」



有「どうしたの、？大丈夫？」



昨日の今日なのに、心配そうにそう声をかけてくれる大ちゃん、


薮「…大丈夫、ちょっと立ちくらみ、」



…よく言うよ俺！！！


有「いやそんなわけないでしょ、…
…立てる？」



…立てないから困ってるんです、


意識だけはあるのに、



…いや、…なんでだろう、


だめだ、…


有「薮ちゃん？…おーい、…薮ちゃん、！？」

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