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眼鏡を掛け直してそのスマホ画面を次に滑らせる。
たったいま、たったさっき更新された『次へ』の文字をタップしたら、ぱっと映し出されるのは、また短い文章だ。
『私の神様が、私の言葉を読んだのだ。
二週間前からくすんだ目の色をしている彼が、今日は私のすぐそばにやってきた。
走らせていたペンは動かず、魔法にかけられたみたいに鼓動は早く。
そんな私の神様が、私の言葉を読んでいた。
嬉しいような、恥ずかしいような。
私なんかが彼の心を救うことは出来ないだろうけど、どうか、少しでも彼が、元気になりますように、なったように。
どうかお願い。私の恋心なんて捨ててしまっても構わないから、また彼がコートで太陽みたいに笑えますように。』
「シッマ」
トントンの声でハッとする。
現実に戻ってみれば、窓の外はもう暗くなっていた。
自分のスマホから漏れる光に顔を照らされて、気がついたら疲れていた目をぎゅっと瞑った。
「なんや、めちゃくちゃ疲れた」
「そりゃそうでしょうね、ずっと画面見とったら」
ぐいっと上に伸びてみれば、パキパキっと骨が鳴る。
時計を確認すれば、18時30分。サッカー部もそろそろ終わる時間だ。
二週間と一日前に部員と衝突して足を怪我してから一度も行ってないし、泣きそうになりながら後輩に謝られて笑って許して、それなのに動かない足が悔しくて苛立ってぶつけようのない痛みと怒りがあって。
そんな阿呆らしい俺をずっと見てる奴がいるとは。
「…お前、そんなに面白かったん？」
「なんでや」
トントンがちらり、俺の瞳を覗き見て、ふ、と笑う。
そのまま踵を返して、鞄を手に取り出口へと足を向かわした。
「何でもない、帰ろか」
「はぁ？何やねん気持ち悪いわ」
真っ暗になった外と、暖房の届かない廊下に漂う白い吐息。
右足を少し引きずりながらとんとんの後について行くと、下駄箱を開く音が静かな廊下に響いた。
「誰やろ、こんな時間まで」
トントンが首を傾げる。
ひょいと音の鳴った下駄箱を覗くと、見覚えのある女子がいた。
はぁっ、と白い息を吹き、マフラーに顔を埋める。
その姿に、俺は思わず口を開いた。
「愚かな、女や」
びくり、方を飛び跳ねさせて彼女はゆっくりこっちを向く。
愚かなのはどっちやねん、格好悪いところを見せとって。
正直ずっと見られとったのはきしょいけど、それでも彼女の作る物語は面白かったから。
「俺はお前の名前を知らんぞ」
目を丸くする彼女の名前を知ろう。
If you were an adult, I surely would have stayed with you.・Em→←↓
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TACMI(プロフ) - 涼凪さん» ありがとうございます〜！年末くらいいちゃいちゃしろ！と思いを込めて作ってみました…応援嬉しいです！これからもよろしくお願いします。 (2018年1月24日 12時) (
レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
涼凪(プロフ) - とっても素敵なお話でどんどん惹き込まれてしまいました...！トン氏の俺も思っとるよ、の話でポロポロと涙が…陰ながら応援させてください。 (2018年1月21日 21時) (レス) id: 98f5f4de7e (このIDを非表示/違反報告)
TACMI(プロフ) - 木野さん» ああぁあぁ…ありがとうございます…私も好きです…コネシマ推しなので頑張りました…ヘタレシマありがとうございます…リクエスト了解しました！頑張りますので少々お待ちください！ (2018年1月19日 18時) (レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
木野(プロフ) - ああぁあぁ…（ナマズのものまね）好きです…。すみませんいきなり、最初のコネシマさんの話がヘタレっぽくて好きです…。リクエストいいですか？ゾムさんで文化祭でメイド喫茶する夢主ちゃんが学パロで見たいです！（何言ってるんだろう）これからも頑張ってください！ (2018年1月18日 12時) (レス) id: d1a6c35f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：80歳 | 作成日時：2017年12月31日 15時
