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「どうすればええのかわからんかったんよ、僕」
私を置いて鬱君は言葉を続ける。
面目なさそうに眉を下げ、瞳を揺らした。
「…なにが？」
やっと出た言葉は、思っていたよりも冷たくて。
その声色に鬱君は唇を少し噛んで、それでも続けた。
「こんなに長く人を想えるなんて思っとらんかった」
しっかりと、私を見据えて言った。
それを理解するには少し時間がかかった。
理解してからも、少し他人行儀で。
だってこれはきっと私の事じゃない。
私のことだって思ったらだめだ。
私の事だとしても、きっと鬱君の嘘なんだ。
彼を好きでいる人が減るのが嫌なんだ。
きっとそう。だから、
変に期待してはいけない。
「高校んとき、一緒に日誌書いたやん。Aちゃんさ、そん時僕のこと好きになったやろ？」
わかんねん、なんとなく。
そうへらりと笑う彼に、顔が赤くなる。
「なんでそんなこと今言うわけ！？」
「え、ごめんでも君、僕と同じ大学来たやん。あれわざとやろ？」
「っ、」
「まさか卒業しても近くなるとは思わんかったし」
「それは本当に偶然で…」
「そう、だから僕おもったの」
ふ、と時が止まった気がした。
「きっとこれは、運命なんやなって」
ふ、と鬱君は笑う。
その笑顔があんまりにも綺麗で、儚くて。
「君知らんやろ、君が僕を好きになる前から、僕が君を見とったこと」
「え？」
つい間抜けな声を出した。
そんなことあるわけない、だって、彼は私が好きになる前からずっと、他の女の子と一緒にいたし、私と接点はそんなになかった。
「君入学式のとき、終わってから裏庭で寝とったやろ」
「え！？」
なんで、それを知ってるんだ。
開いた口がぱくぱく動く。誰にも気づかれないかったはずなのに。
「面白い子やな〜って思ってさ、見かけるたび思い出して。で、そのたびいろんな表情見れて、気づいたら目で追ってた」
懐かしむように、鬱君は遠くを見る。
面白い、と言われればそうだろう。春の気候、虫もいるかもしれないのに、花壇に腰かけて影に隠れて寝ていたんだから。
高校が楽しみで、前日が全然寝れなかったのだ。ほんと馬鹿。
でも、そんなこと、今は関係ない。
「本気、なんてわかんなくて、自分から想い伝えるんが恥ずかしくて、言えなかったんや
気のせいかもしれん、って、他の子と遊んでたんや」
頭を掻いて、俯く。
「君から来るのを待ってたんやけど、そんな簡単な子じゃなかったな、君は」
弱弱しく、彼は小さく笑う。
好きや、なんて。
[rk]他の奴には見せてやんない・Zm→←また髪の毛伸ばしてくれんか・Ut
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TACMI(プロフ) - 涼凪さん» ありがとうございます〜！年末くらいいちゃいちゃしろ！と思いを込めて作ってみました…応援嬉しいです！これからもよろしくお願いします。 (2018年1月24日 12時) (
レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
涼凪(プロフ) - とっても素敵なお話でどんどん惹き込まれてしまいました...！トン氏の俺も思っとるよ、の話でポロポロと涙が…陰ながら応援させてください。 (2018年1月21日 21時) (レス) id: 98f5f4de7e (このIDを非表示/違反報告)
TACMI(プロフ) - 木野さん» ああぁあぁ…ありがとうございます…私も好きです…コネシマ推しなので頑張りました…ヘタレシマありがとうございます…リクエスト了解しました！頑張りますので少々お待ちください！ (2018年1月19日 18時) (レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
木野(プロフ) - ああぁあぁ…（ナマズのものまね）好きです…。すみませんいきなり、最初のコネシマさんの話がヘタレっぽくて好きです…。リクエストいいですか？ゾムさんで文化祭でメイド喫茶する夢主ちゃんが学パロで見たいです！（何言ってるんだろう）これからも頑張ってください！ (2018年1月18日 12時) (レス) id: d1a6c35f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：80歳 | 作成日時：2017年12月31日 15時
