俺のこと知ってほしいんよ。・Knsm ページ1
小さな、地元に愛されているような、そんな喫茶店。
全席喫煙、白い煙が少しばかり渦巻くこの喫茶店は中々雰囲気のいい店だった。
「なぁ、煙草吸ってええ？」
「んぁ、どーぞー」
シャオロンがメニューに目を通しながら答える。
了承を得てから白い筒を加えて、安いライターで火をつけた。
煙を肺いっぱいに入れてから吐き出す。
店が小さいからか、従業員は片手で数えられるくらいだった。
俺もシャオロンと一緒にメニューに目を通して、何にするか考える。
「見てシッマ、ワッフル超美味しそうやない？」
メニューの写真に映る、綺麗に撮られたワッフルを指さし、シャオロンがへらへら笑った。
「頼めばええやん、俺珈琲でいい」
「なんだよ、グル氏なら喜んで食いそうだけど、俺こんなに要らないもん」
唇をそう尖らせて、シャオロンは水を口に含む。
俺も煙草の灰を落とそうと机上を見渡す。が、そこにあるはずの灰皿が見当たらなかった。
ちょうどいい、ついでに珈琲も頼んでしまおう。
「シャオロン決まったんよな？すんませーん」
「ちょ、お前」
焦るシャオロンを他所に、俺はそこにいたバイトらしき女の子に声をかける。
「はい！」
その声を聞いてすぐ、足音が近づいてきた。
「お決まりですか？」
「珈琲」
そう短く、メニューを見ながら答え、シャオロンをちらりと覗く。
「ん〜…俺スペシャルブレンド！」
「畏まりました」
さらさらと伝票に文字を書く音が聞こえる。煙草をもう1度吸おうとした時、忘れ物に気がついた。
「あ。あかん、あのさーー」
ぱっと女の子の顔に目を向ける。
ぱちん、と目が合った。その子はじっとこちらを向いて、すこし首を傾げる。
「なんですか？」
長めの前髪を揺らして、にこり、と笑う。
俺の息が一瞬止まった。
じり、と煙草が燃えて、煙が生える。
その煙のカーテンに彼女が一回隠れた時、その子はハッとして俺の手元を見た。
「すみません、すぐに灰皿お持ちしますね！」
その声に俺も意識が戻り、「あ、おう」と頷く。
「失礼します」
ぱたぱたと小走りで戻る彼女を見送ると、シャオロンが俺に声をかける。
「…バイトやで、あの子」
じろり、冷たい目で俺を見る。
「わかっとるわ！だから何やねん」
「別に？なんか『あっ、これ一目惚れしとるんとちゃうか？』って思っただけ」
「しっとっらっへんわこの不人気！！」
何やと！？そうシャオロンが牙を向いた時、コトリと小さく音がした。
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TACMI(プロフ) - 涼凪さん» ありがとうございます〜！年末くらいいちゃいちゃしろ！と思いを込めて作ってみました…応援嬉しいです！これからもよろしくお願いします。 (2018年1月24日 12時) (
レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
涼凪(プロフ) - とっても素敵なお話でどんどん惹き込まれてしまいました...！トン氏の俺も思っとるよ、の話でポロポロと涙が…陰ながら応援させてください。 (2018年1月21日 21時) (レス) id: 98f5f4de7e (このIDを非表示/違反報告)
TACMI(プロフ) - 木野さん» ああぁあぁ…ありがとうございます…私も好きです…コネシマ推しなので頑張りました…ヘタレシマありがとうございます…リクエスト了解しました！頑張りますので少々お待ちください！ (2018年1月19日 18時) (レス) id: cc32a4eb10 (このIDを非表示/違反報告)
木野(プロフ) - ああぁあぁ…（ナマズのものまね）好きです…。すみませんいきなり、最初のコネシマさんの話がヘタレっぽくて好きです…。リクエストいいですか？ゾムさんで文化祭でメイド喫茶する夢主ちゃんが学パロで見たいです！（何言ってるんだろう）これからも頑張ってください！ (2018年1月18日 12時) (レス) id: d1a6c35f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：80歳 | 作成日時：2017年12月31日 15時
