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両立の難しさ故 ページ18

姉にアドバイスを貰ってから、私はクイズと数学の両立を目指した。


仕組まれたということは伊沢さんたちが私にクイズをして欲しいと望んでいるということ。


それならその望みに応えようという考えだ。


だからここ数日はクイズの実力を上げるために、お姉ちゃんの「ベタ問」をやってる。


今まで数学一筋だった私がなぜクイズに興味を持ち始めたのか、と何も知らない家族は、私を不思議そうな目で見ているけれど。



「A、七月の高校生クイズの予選に出るって本当?」



「ほんとだよ。」



優花姉は鋭い。


何かを見抜くように私を見つめる視線を何度かかわした。


へー、と言いつつも視線は疑ってる。


1回ボロが出れば優花姉は全て察してしまうから、詮索するのはやめて欲しい。


いや、今までQuizKnockのことを言えなかった私も悪いけれど。



「なんで急に?」



嘘をつくのは心底苦手だ。



「皆んなしたいって言ってるし...。」



...こんな幼稚な言い訳自分でもバカバカしいとは思うけど。


優花姉を騙すのには充分であってほしい。



「へー?そう。でも皆参加できなさそうよ。筑波大学附属高校はこの日、蓼科生活っていう行事があるから。」



ピラ紙1枚を優花姉は私の前に見せた。


蓼科生活というのは、7月中旬から8月にかけて桐陰寮で生活するという行事。


本当だ。丁度かぶってる。




特に落胆の様子も見せない私に優花姉は驚くふうもなく、ただ察したようすました顔で私の方を見ていた。



「A。高校生クイズがしたいのは自分の意思?」



優花姉の質問はグレーラインだ。


伊沢さんたちのためにクイズをしにいくのだから。



「うん、まあ。」



QuizKnockがあるから、とは言えずに曖昧にほのめかす。


そんなことに気付かない優花姉ではない。


当然の如く疑わしげに見られるが表情一ミリたりとも動かしてはなるものかと頑張るしかない。



「そう。まあ話したくないなら無理には聞かないけどね。」



話そうとしない私に優花姉は微笑むと意味深な言葉を残して隣の部屋へと消えた。


優花姉の言葉を聞いてふと心配になった。


もしかしたら優花姉は全てを知っていて、あとは私が話すのを待っているだけではないのかと。



「言うしかないかな...。」



優花姉の少し寂しそうな微笑みを見て私はよっこいせ、と立ち上がった。

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そら(プロフ) - おーちゃんさん» ありがとうございます!最近スランプ気味?で行き詰まってます...。上手く文章に起こせなくて...。ゆっくり更新していこうと思います! (2019年10月26日 9時) (レス) id: 3ba3df2a95 (このIDを非表示/違反報告)
おーちゃん - めっちゃ好きです。もう一つのやつも好きです。素晴らしすぎてすごいです。(語彙力崩壊) (2019年10月17日 20時) (レス) id: 23068de1a1 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - え!?よろしいんですか!?ぜひお願いします! (2019年9月11日 18時) (レス) id: 3ba3df2a95 (このIDを非表示/違反報告)
まるり - あの!イメージ画を描かせていただけませんか? (2019年9月10日 21時) (レス) id: b4df52275d (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - まるりさん» コメントありがとうございます!文才!?嬉しいです!ありがとうございます! (2019年9月3日 5時) (レス) id: 3ba3df2a95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月30日 18時

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