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試合はうちの学校の勝利で、
こっち側の観客はすごく盛り上がって。

たいちゃんに
お疲れ様って言いたかったけど

チームの先輩と喋ってるし…

あとでLINEでも送ろう。



「夏美、帰ろっか」


「え?太輔に声かけなくていいの?」


「忙しそうだし大丈夫だよ。
 それよりドーナツ食べいこ!」



なんて言いながら
横目でたいちゃんの姿を見つつ
会場の高校を出た。



"〜♪"



「あ、私だ。ごめん夏美、先入ってて」



ドーナツ屋さんの手前でスマホが鳴った。



ディスプレイには
まだ見慣れない"藤ヶ谷太輔"の文字。

私、忘れ物でもした?

ふう、と少し息を吐いてから通話ボタンを押した。



「…もしもし」


「ねぇ、帰ったでしょ」


「え?」


「姿見当たらないし。
 何で声かけてくれないの」


「先輩たちと一緒にいたみたいだし…ごめんね」


「二人とも白状だなー。
 今度学校でお疲れジュース奢ってよ?」


「え、うん…いいけど」


「よし!忘れんなよ!
 どうせ夏美とどっか寄ってるんでしょ?
 気をつけて帰ってね」


「ありがとう。た…藤ヶ谷くんも、お疲れ様」



思わず

"たいちゃん"

って呼んでしまいそうになって
急いで電話を切った。



電話だと顔が見えないから
つい、気が緩んでしまった。

直接話すのはあんなに緊張するのに。



…ていうか、
幼馴染に緊張って、変だよね?



店に入ると

席に座っている夏美が手招きをした。



「ごめんね、お待たせ」


「太輔だった?」


「え、なんで?」


「なんとなく」


「…うん、合ってるよ」


「やっぱり!大正解!
 ……幼馴染なんだってね。太輔から聞いたよ」



言ってるのかな、とは思ってた。

でもつい最近まで知らなかったって言うから
それが不思議で。

夏美と仲良いから、もっと早くに言ってるのかと思ってた。



「なんでAは引っ越しちゃったの?」


「…家の事情で仕方なかったんだ」


「そうなんだ。大変だったね」



いくら夏美でも
父親が母親に暴力ふるってた、なんて
重すぎて言えないから誤魔化したけど。



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ユッコ - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 43の後半では名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - また続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 42のここの台詞 「小春もくる?」これもまた名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 物語読んでいるたまに名前が反映されない時があるのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 41のここの台詞 「小春も来てくれたんだ」 ここも18と同じく名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 18のここの台詞 あれ、木下くん小春のこと知ってるの?」 名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むた | 作成日時:2017年6月21日 0時

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