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26【F side】 ページ26

F side-



「ねぇ太輔くん、今度はどこいく?」



隣を歩く女の子は1こ上の先輩で、
こないだ初めて遊んだ。

正直、そんなに楽しくなかったし
今度はないかな…と思ってたんだけど。



中間テスト前になって部活がオフだから
サッカー部のやつらと帰ろうと思ってたのに

あいつら、変な気遣いしたらしく
先に帰っちゃったし。



適当に話を流して
下駄箱で靴を履き替えると

校門に見慣れた姿があることに気付いた。



「北山さん!」



声をかけると
片手を上げてくれた。

俺の横にいた女の子は
じゃあまた連絡するね、と先に帰る。



「…ん、藤ヶ谷、いいの?」


「え?」


「あの子、彼女じゃないのかよ」


「…違いますよ、別に」


「そう?」



俺の冷めた態度に不思議そうな顔をする。



「それより夏美、まだ帰ってねーかな?」


「今日は会ってないですね…
 教室見て来ましょうか?」


「ん、それなら電話かけてみるわ」



スマホを手にした北山さんが
校舎の方を見て「おっ」と声を出した。



俺もそっちに目を向けると

夏美…ではなく、A。



ぼーっと歩いてるみたいで
こっちには気付いてないみたいだけど。

こないだ、あんなことがあってから
一度もちゃんと喋ってないしな…



声をかけようか迷っていると
北山さんが先に、呼び止めた。



「…Aちゃん?」



顔を上げて、俺らの存在に気付いたようで
目を丸くしてペコッと頭を下げる。



「夏美は…一緒じゃねーの?」


「あ、えっと
 図書室で勉強するって言ってました」


「まだ出てきてねーんだ。
 電話してみっか」



俺が呼んで来ましょうか、
そう言いかけた俺の言葉を遮るように



「たぶんスマホ見てないんで
 私、呼んできます!」



Aは校舎に戻ろうとするから



「俺も、行こうか?」



自分の口から何故かそんな言葉が出て。



「…一人で大丈夫だから」



振り向いたのに俺とは目を合わさずそう言うと
小走りで遠ざかっていった。



「…藤ヶ谷、あの子になんかした?」


「え?」


「いや、なんとなく、な」



聞いちゃいけないことだと思ったのか
北山さんは頭をポリポリとかいている。



.

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ユッコ - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 43の後半では名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - また続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 42のここの台詞 「小春もくる?」これもまた名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 物語読んでいるたまに名前が反映されない時があるのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 41のここの台詞 「小春も来てくれたんだ」 ここも18と同じく名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
ユッコ - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 18のここの台詞 あれ、木下くん小春のこと知ってるの?」 名前が反映されずに別の名前になっているのですが...。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むた | 作成日時:2017年6月21日 0時

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