Sweet × love…!

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その日から、
廊下で見かけても目を合わせないように。

夏美とたいちゃんが喋ってても
私は先に教室に帰ったりして。



…結局まだ夏美には、何も話してない。

北山先輩と付き合えて
幸せいっぱい、って感じだし



何よりたいちゃんが
夏美には何も話さないから。






10月に入ると、

登校時間も少し空気が涼しくなって。



ぼーっと歩いていると
前を歩くたいちゃんと夏美を見つけた。

今日はサッカー部、朝練ないんだ。



楽しそうに話す二人を見てると
思わず夏美に自分を重ねそうになるから
首をぶんぶんと横に振った。



友達っていう距離感が、羨ましい。



今思えば、
最初にたいちゃんと喋った時

普通に幼馴染として
久しぶりだね、って言えばよかったのに。

もう戻れない選択肢をしちゃったんだな。



相変わらず女の子に声をかけられるたいちゃん。



挨拶を交わして
嬉しそうに去っていく女の子を見て

何故か胸がチクリとした。



その後、たいちゃんが
サッカー部と合流したから

私は隣の空いた夏美の所へ駆け寄った。



昨日は確か、

北山先輩とデートって言ってたもんね。



嬉しそうに昨日の出来事を話す
夏美を見ていると、

純粋にちょっと、羨ましいな。



誰かを好きになるって
どーゆう感情？



正直、自分の親のこともあって
男の人って信用できないんだよね。

今でも、あの頃のお母さんを思い出すと
胸が締め付けられるように痛むから。



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