上鳴くんの兄貴は轟くんにデレデレです【ヒロアカ】 (ページ39)

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とりあえず補習組がいるであろう建物まで足を運ぶと、

A組の皆はこちらを見るとすぐに駆け寄ってきた

電「兄貴〜！！無事だったんだな！！」

『…あぁ…でも』

今帰ってきたのは俺1人。

__あとの３人は、梅雨ちゃんとお茶子ちゃんに会ってから常闇くんと勝己くんを助けに行って

俺は助からなきゃいけないから、
２回も敵に会うわけ行かないので一人でこっちに帰ってきたのだ

切「爆豪は大丈夫なのか！？」

ずしり、と重く聞こえたその名前。
なんて言えばいいか分からずに

立ち尽くしていた

切「…嘘だろ…？」

そんな、今まで聞いたことのない

切島君の声が勝己くんが攫われたという事を再実感させた気がして

なんだか、痛かった

…でも、彼は俺を責めなかった

切「…それよりA、その頭の傷大丈夫か！？痛くねぇか！？」

勝己くんという、切島くんにとっては仲の良かった友人が攫われたという事を知ったばかりなのに

俺の心配をしてくれる

本当は、助けに行きたいはずなのに。

『ｯｯあ、あぁ____駄目だ、俺』

視界がぼやけてきた

なんで彼はあんなに強いのだろう

なんで彼はあんなに優しいのだろう

助けてあげられなくてごめんって言葉が喉から出なくて

代わりに、だんだんと周りがぼやけてくる

『…ごめん、ごめんな』

俺がもっと強ければ

もっと頭の回転が早ければ

電「兄貴のせいじゃねーんだから、謝んなって…な？」

切「そうだぜ、A

お前は戦ってくれたんだろ？
それに、敵側にも捕まらないでくれた

…充分じゃねぇか」

ポンポンと頭を撫でる切島くんと

背中をさすってくれる電気は

俺にはかっこいいヒーローに見えた