訳ありJK審神者になる 5

196話 ページ6

『ふぅ』


私は自分の手に力を注ぐ


この力はなかなか便利らしい


さっき気づいたが、この力は自分を治せるようだ


そして、私の後ろではまんばちゃんがカンカンに怒っている


…というか、泣いてる？


『何も言わなかったのは悪かったと思ってるよ』


私は彼の頭を撫でた


彼はキッと私を睨む


山姥切「どうしてあんたはいつもいつも…！！」


わなわなと震えながら何かを堪えているようだ


私は笑ってごめんねと告げる


『これはもう性分としか言い様がないよ


実際これが多分1番早い方法らしいし』


終わった後にこんちゃんに聞いたら


私の予想通り私の体液や私自身は


中々効果があるらしい


…まぁ、私の腕とか食べられるのは嫌だけど



薬研くんが極上の…うんぬんかんぬんって言ってたからやってみたけど


この方法はってたらしい


…まぁ、生贄的な？


こん「今回の場合は私もとやかく言えませんが、あまりして欲しくない方法です」


しゅんと頭を下げ


泣きそうになりながら堪えている


…それほどまぁ、酷い状態だったという訳だ


『まぁ、大体は岩融さんが悪いと私は思うんだけど』


ちらりと横目で見た先には


泣きながら抱き合う2人の姿だった


…あんなに思ってるならこんなことしなければいいのに


私も人のことは言えないけど


私は座りながらそんなことを思った


今剣さんが私の元に走ってくる


今剣「ありがとうございました


あなたにはあげるあたまがありません」


『…今剣さんは今幸せ？』


今剣「はい！！！！」


満面の笑みで私に微笑む


私もつられて笑った


岩融「…」


しゅんと項垂れ肩を落とす彼は


ゆっくりと私に近づいた


岩融「………」


何かいいだけな顔で私を見た


私はふっと笑って彼に言った


『私を好きになれるように頑張ってください』ﾍﾗｯ


私は笑った


彼は驚いたような顔をして私を見る


岩融「このご恩は一生忘れぬ」


そして、深々と私に礼をした


『もう、間違えたらダメですよ』


岩融さんは苦く笑った


その笑顔が晴れる日がくるといい


私はそんなことを願いながらある思いを決意した









『まんばちゃん、みんな、少し私の話を聞いて』



急に走った緊張感に驚きながら


私のもとにみんなが集まる


さぁ、正念場だ

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