訳ありJK審神者になる 3

139話 ページ44

『…だから、私を怖がる貴方も

私のことを認めてくれた3人の弟立ちを信じている貴方も

どっちも正解なんだと思う





けど、私。思うんだ。

自分の怖いものってそんな簡単に信じるなんて無理じゃないかって


よくよく考えたらそりゃ無理だよね

だって怖いもんは怖いし

…………トラウマからは簡単には抜け出せない

(＿＿＿＿＿＿＿怖いよね)


だから、


(＿＿＿＿＿＿＿苦しいよね)


今はまだ、信じなくてもいいと思うの


(＿＿＿＿お願いだからそんな顔しないで)』

ここにいる誰もが息を呑むのが分かった





…そんなに意外なことだろうか


私は別に今すぐ彼らと仲良くなりたいわけじゃない


…そんなの私にだって無理だ


急に現れた他人を信じろだなんて


けど、まんばちゃんは私を選んでくれた


小夜ちゃんは私を信じると誓ってくれた


…御手杵はちょっとわかんないけど


けど、みんな私を信じたいと思ってくれている

それって本当は奇跡みたいなもので


…とても運がよかった事で


ゆっくりでいいと思う


あくまで彼らのペースで


ずっとはそりゃ私も嫌だけど

私だって彼らのことを100%好きになれるかなんてまだ分からないのだから


私は息を吸い彼らを見る


『…貴方達がもし私を信じたいと思ってくれたその時に


私はずっと待ってますから』


けど、私は待つよ

どんなに嫌われていたとしても

どれだけ怖がられたとしても


…私が好きになれなくても


精一杯好きになれるよう努力する

絶対迎え入れてみせる


…私の家族になってもらうためにも


それに彼らは優しいから

強いから

勇敢だから



…仲間思いの素晴らしい人だから


私が嫌いになるなんてことあるはずないんだ


だから、待つ。いつまでも


私はそんな気持ちを込めて笑った



まんばちゃんも小夜ちゃんもみんな笑った

140話→←138話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す