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133話 ページ38

『(こんな、私が審神者なんてなれるはず無かったんだ)』


ストンと何かが落ちる


そして、つかつかと私は一期一振さんに近づく

一期一振さんはびくりと肩を震わせ刀を構える


私はそんなことをよそに彼に出来るだけ近づいた

一期「…何を…?!」

『刀を貸していただけませんか』

私は手を差し伸べる

一期「…は……?」

分かってあげられない私は

『一瞬です。一瞬だけでいいので』

私は手を伸ばす

山姥切「?!?!

やめろ!!!」

声がする

恐怖に満ちた顔をした一期一振さんは動かない

私はすっと刀を彼から抜きとった









___私はその刀を首に当てた



?「…何、してるの」

震えた手で私の腕をつかむ


その刀からは赤いものが流れている


…あぁ、もう少しだったのに


『離してください』


?「…ダメ」


ちらりと見るとそこにいたのは黒いマスクのようなものを被った人

私はニコリと微笑んだ


『私は貴方たちの審神者には相応しくないから』


私はぐっと力を込める

彼もそれに逆らうように力を込めた

『離して』

私はもう一度彼に告げる

?「…それは貴方が決めることじゃない」

しっかりと私の目を見てその言葉を告げる


…それを貴方が言うんですか


私は笑った


『私は貴方たちにかける言葉を見つけられないのに?』


救えないのに?


私は問う なぜ止めるのかと


?「…なら、その刀でやっちゃダメ」

私はふっと力を抜いた


『どうして?』


?「刀は自分自身。

貴方を切りたい人はここにはいない」

淡々と告げられる


私は彼らを見回す


彼らは恐怖に満ち私を見ていた


『…どうしたら』

どうしたらいい?どうすれば


”私はここから消えることが出来る?”


ダメだったんだ、最初から


私なんかに審神者だなんて


助けてあげたかった


救ってあげたかった







彼らと共に生きたかった

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なこむペッパー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!!頑張るので気長に待っててください!! (2019年4月21日 19時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほわぁぁぁ...めっちゃ続きが気になります!更新頑張ってください!! (2019年4月14日 23時) (レス) id: 277d330b38 (このIDを非表示/違反報告)
なこむペッパー(プロフ) - 寒桜峰@令和も平成もかっこよく決めたいよね☆さん» ありがとうございます!!頑張って更新しますので気長に待って頂けると幸いです!!楽しんで頂けるようにまた頑張ります! (2019年4月4日 10時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
なこむペッパー(プロフ) - 鈴松信@誤字り姫@鶴丸推しになりかけてるさん» ありがとうございますぅぅぅぅ!!山姥切「………ありがとう」頑張りますのでよろしくお願いします!! (2019年4月4日 10時) (レス) id: e3a404bae9 (このIDを非表示/違反報告)
寒桜峰@令和も平成もかっこよく決めたいよね☆(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!いつも楽しく読ませていただいております(≧∀≦)更新頑張ってくださいね!応援してます!! (2019年4月2日 13時) (レス) id: 3f1767c2e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なこむペッパー | 作成日時:2019年4月1日 21時

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