訳ありJK審神者になる 3

108話 ページ12

『…骨喰藤四郎様。おやめ下さい』

びくりと肩を震わせ私の方をみる

私を見つめるその目は

「疑問」か「恐怖」か

私は座り込み正座する


…本当はしないで終わりたかったのに

けど、彼が傷つけられるぐらいなら

『…もう、私は降参でございます。

どうぞ、お殺しになって下さい』

私は人生できっと一番綺麗なお辞儀をした

緩やかに美しく滑らかに

そして、私は切っ先を待った

へし切「……ふふふふ！！ははははは！！」

前からは笑い声が聞こえる




＿＿＿＿何も言わずに早く


へし切「…これがあの俺たちを苔にした人間？そうだな！骨喰の言う通りだ！！



こいつはこんな奴じゃない」

散々笑ったあとに告げられた言葉

それは私にとってもっとも恐れた言葉だった

そして、この状況は一変する

へし切「人間は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

貪欲で、強欲で、嫉妬深く、飽きっぽい

それが人間！！

何を隠している人間よ！！

我々を従えこき使い

苦しむ我々を見て喜んでいるのだろう？

今もそうだ、こいつらを治すだけ治し

信じこませ、そして我々をも虜にし

その後の絶望した我々を見て楽しむつもりなのだろう？！

そうやって我々を油断させこいつらのように操るつもりなのだろう？

ハッハッハっ！！

残念だったなそんなことにはならない！！」

……………あぁ、やっぱり。


人から私が消えていく







＿＿＿＿＿誰も私のそばからいなくなる

へし切「…危なかったなお前達。

これがこいつの本性

こいつそのものだ。

なんという悪質

なんという邪道さ

なんという下級で下臈なやり方だ！

お前らもいつまで騙されている！！

あの日々を思い出せ！！」

ダンっと刀を床につける



＿＿なんで、人は自分の思い通りにならないと気が済まないのだろう

あの時も あの時も

108話→←107話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す