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大切な人 ページ39

「ぷっ……なんか……照れるね」


「だなァ……」


お互い顔を見て笑う。


二人並んで壁に背中を預け
私は実弥の足に負担がかからないように
肩を寄せる。


「ねぇ実弥?私を好きになった瞬間教えてよ?」


「……覚えてねぇよ…」
ボソボソ横を向いて言う。

あ…絶対覚えてるわ、これ。

「顔にウソって書いてある。教えてくれなきゃ
もうご飯作ってあげないから」
ニヤっと笑うと

「それぇ…反則だろォ?」

はぁぁ…とため息をつき、
頭をかく。
その様子をじぃっと見つめた。

暫く黙っていた実弥がやっと口を開く




「一目惚れだァ……」


うそ……


実弥を見ると耳まで真っ赤…タコみたい……



「それだけじゃないけどなぁ……」

私の髪を指ですくい、耳にかけ
頬をなでながら私に言う

「お前ってよ……昔から自分より人だったろ?
おばさんが忙しくて……小さなお前が一生懸命家の事を手伝ったり……。

お前だって、やりたいこといっぱいあっただろうに…家族の為に頑張ってるとこ見てて…本当にいいヤツだなァって思ってた。」


「お前の…優しくて、家庭的な所に惚れたァ…」



気がつくと涙が零れ落ちていた


実弥は…私という1人の人間を


小さな頃から


見ていてくれたんだ


「嬉しいよぉ……さねみぃ……大好きぃ」


実弥に抱きつく


「おぃ……乗るな!

いたたた!!ケガケガ!

忘れてんだろ?」


「きゃ!!ごめん!!」


「このやろ……」


実弥に押し倒され


脇をくすぐられジタバタ……


「やだ!やめて?きゃはは……」


「はは……は?」









一瞬沈黙…………



目の前の実弥と目が合うと



自然と指と指が絡み合う





「愛してる…俺とずっと一緒にいてくれ……」









「私も愛してる…うん…ずっと一緒にいて?」





実弥が近づき、私は目を閉じる





そっと口づけを交わした。









「うう……」
唸る実弥。どうしたんだろ?


「どうしたの?」


「続きがぁ…してぇ……」


は?


「ダメダメ!!ケガしてるでしょ!!」


「息子が元気なんだよ……」


ドゴ!!!「ぎゃっ!!」


思いっきり殴ってやった。


「実弥のバカ!えっち!」

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凪子(プロフ) - 実弥パパだぁ!絶対、嫁にやらねェ!!とか言いそう…笑。 (2021年3月27日 23時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 心さん» 煉獄さん推しなのね!さねみん作品ばかりなのにありがとう!またお待ちしてます! (2021年3月27日 20時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 真季さん» 私の作品を楽しみにして下さって幸せです!嬉しいです!調子に乗るので多分新作すぐ出しますw (2021年3月27日 20時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 本当に本当にお疲れ様でした!もう寂しい気持ちとこのほっこりが混ざって、、そして最後まで名前出して頂いて(T_T)恥ずかしいけど嬉しい//ありがとうございます!煉獄さん推し、だけどえのきさんのならなんでも読みます☆この先もずーと応援し1番の不安です! (2021年3月27日 20時) (レス) id: 8b8beb8b4b (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - やったー!番外編あるのね!!読む読む(^^) (2021年3月27日 19時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年3月16日 7時

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