幼なじみの彼と彼について 3

えりかちゃん ページ27

「それどういう意味？」

クスッと笑うえりかちゃん。
「だってぇ……先輩汗くさいしぃ、
女、捨ててますよね？
夜道で襲われるとかなさそう……」

ほのかに香水の香りがし、
肩にかかる巻き髪を指でくるくるしながら言う。

「不死川先輩も思いません？」

「あぁ、確かに汗だくだよなァ？」




え……？



そんな風に思ってたの？



つい、自分の匂いを嗅いでしまう。



「でしょー？女の子なんだからぁ、身だしなみは、ちゃんとしないとぉ、ほら先輩嫌がってるんじゃないですか？」
私を見ながらにやにやしている。





そういうえりかちゃんに、実弥は言う。

「でも…Aは、俺達の為にいつも走り回ってくれてるからな？汗だくで当たり前だァ」


「実弥……」


「あんたも早くAみたいに、マネージャーの仕事出来るようにならないとな？」

実弥に痛いところを突かれたえりかちゃん


「あ……はい…」


「駅まで送ってやっから…行くぞ？」

駅までえりかちゃんを連れて行くと、

「じゃ、俺らはこっちだから。
A？今日は、買い物すんだろ？」

「え？あ、うん。」

「つうかさぁ、腹へったァ？」

「実弥、そればっかりじゃん？」

「しょーがねぇだろ？動いたんだからよォ」

「あは、そうだねぇ…」



私達の様子をジーっと見つめるえりかちゃん。

なんだか……嫌な予感がする……。

気のせいでありますように。








買い物を済ませ、

アパートに着いた。

実弥は、いつもの事だが、
私の部屋にそのまま入ってくる。

靴を脱ぐと

すぐに後ろから抱きしめてきた。

フワッと実弥の匂いがした……


「どうしたの？てか、私、汗くさいんでしょ？
やめて？」

「何本気にしてんだよォ？」

「だって……」

実弥はさらに首元に顔を近づけスースー匂いを嗅いで、指で首筋をなぞる


ゾクリ……


「ちょ！！やだ！」


「Aの汗の匂いがする。
お前の匂い好き……」


何て事を言うのですか！！！


「やだ…恥ずかしい……」


「ククッ今さら何言ってるんだァ？」


「もう！！からかわないでよ！シャワー浴びてくるから！」


「一緒に入るかァ？」
ニヤニヤ笑っている実弥に


「自分の部屋で入ってこい！！！」

「チッ！シャワー浴びたらこっちくるぞー」

「早く行け！イケメン！！」

そう言い浴室にこもった。


ドキドキさせるなー！！！


最近の実弥って……女の子の扱い慣れてるのか


色っぽくてヤバイ……。


絶対私以外にしないで！！

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