幼なじみの彼と彼について 3

ありがとう ページ23

夜練がないからと、
貴重な二人の時間をすごした。

田舎の駅近く。
本当に何もない……
仕方なしに、コンビニで飲み物を買い、
公園へ戻ることに。

ベンチに二人仲良く並んで座ると
実弥がそっと手を握る。

「相変わらず細くて小さい手だな…」

「実弥は、大きな手だね。」
私はその大きな手に包み込まれるのが
大好き……その手を離すまいと
握り返す。

「なぁ……？」

「ん？」

「色々……ありがとなァ。
お前がいてくれるから…
俺、頑張れるわァ」

嬉しい……

嬉しくて、言葉が出てこないよ

「A……？」
心配して私の顔色を伺う実弥。

「私も……」

「実弥がいてくれるだけで、私は幸せ。
あのね？こんな気持ちになったのは、生まれて初めてなの。だから……ずっとずっと……
実弥のそばに居たい。」


実弥を見つめると、


「なんだろうな……この気持ちは……
俺の傍で笑っていてほしい……

ずっと俺の隣にいてくれぇ。」


「もちろん……いるよ」


鼻先が触れると


二人クスリと笑う。


そっと唇を重ねた。


ずっと…この気持ちを大切にしたい。



ね？



実弥？

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