幼なじみの彼と彼について 3

彼女として ページ20

今日は午前中部活。

終わったらすぐ実弥の試合会場へと向かう予定

試合あとにお腹すくかもと思って少し差し入れを用意した。

「すごいなー。
ここまでいったらもう愛じゃない？」
陽菜が私に言う。

「私が実弥にしてあげたいだけ。
それに対して見返り求めてないしね」

「見返り求めないなんて、
やっぱり愛じゃん。
こっちが恥ずかしくなるぅ」

「じゃ、キックオフの時間に遅れちゃうから私行くね？」

「あらすみませんね？行ってらっしゃい」

陽菜と別れると、バスへ乗りグランドへと向かった。

会場へ着く。
実弥の試合を、見るの久しぶり……

全体を見渡せる場所に１人座って見ると

隣に数人の女の子グループが座ってきた。

サッカー好きなんかな？？

もうすぐ試合だ。

実弥を見つける。
身長高いからやっぱり目立つなー。

私の彼氏、かっこいい！

「あ、実弥くん出てきた！」
「かっこいいー！」
「粂野くんは？」
「あ、いるねー。」
「私、実弥くん狙ってるから。うふふ。」

「え？無理無理！粂野くん情報だけど
めちゃ可愛い彼女いるんだよね？
すごい仲良いって聞いたよ。」

「ジョーダンだわ！憧れだよ憧れ！」

「でもさー、結局実弥くんも、面食いかぁー。
あーあ、可愛い子って特だよね」

あの……あなた方の隣におります……。
私は普通なので……恥ずかしいな……

「サクラ、彼女面できなくなったもんね？」

「いや、サクラまだしつこくしてるみたいよ？」

そうなの……？
ついつい聞き入ってしまう。

「この間もさー、
試合帰り二人だけで帰ろうとしたり、
色々仕掛けてるみたいだよ？
何か作って差し入れてたり。」

え？

「実弥くんが困ってる感じだと、
粂野くんが言ってたわ。」

それを聞いてホッとする。
でも……普段色々してあげられないから
いつでも会える距離にいる
サクラさんを羨ましく思ったし…

「もう…妬いちゃうな……」
つい、心の声が漏れると

何て言った？と、
隣の女の子達がババッと
一斉にこっちを見てきた。

女の子達と目が合い…
つい笑顔で挨拶する

「こんにちはぁ…」

私のジャージを見て、他校と気付き、

「あの…もしかして？」

「実弥くんの？」と聞いてきた。

「はい…彼女です…すみません」

「うわ！生彼女？粂野くんの言う通りじゃん、
可愛い！」
グループの一人が言う。

生彼女って……ははは。面白い子。
そのまま仲良くなった。

試合は、2ー0で勝った。
すごいなー。

実弥が、私に気づいてこっちにきた。

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