検索窓
今日:7 hit、昨日:7 hit、合計:34,006 hit

8 ページ8

家に帰ると

「ちょっとA…
どうしてそんな格好してるの!
一体何があったの?」
ママが驚く。

落ち込む私。見られたくなかった。
こういうときに限って夜勤じゃないんだな…
ママには話したくない。
知られたくない。

黙り込む私を見てさゆりが言う
「A?着替えたら、
実弥のところにいっておいで?
二人で、話したい事あるでしょ?
ママには、私が話すから。」

早く行けと背中を押され、
頷くと、部屋へと行く。

着替えて濡れた制服をハンガーに掛け
干す。
ボーッと見つめていると
今日の出来事を嫌でも思い出す。

彩也香のグループ……
明日も何かしてくるかも…
そう思うと、体が震える。


そういえば…
久しぶりに天元に触れられた。
心地よい声だった
安心感……
あの時は恐怖で
何が何だかよく分からなかったけれど、
考えてみたら……
ドキドキしちゃうじゃん…

そうは、思うけれど……

でも今逢いたいのは……
私は急いで1階へ降り、家を出ていく。

インターホンを鳴らし、
彼が出てきた。

思わずぎゅうっとくっつく。
私の心が満たされていく。
彼の体温が伝わってきて心地良い。

「お…おい、A?
母ちゃんに見られるからよ…
とりあえず…部屋にこいよ」

「うん…」

2階の部屋へと行く。

実弥のベッドに二人座る。
「なぁ?いつからやられてた?」
実弥に聞かれ、つい最近だと伝える。

「多分、彩也香ちゃんは、
実弥の事好きなんだよ。
実弥、モテるからなぁ……」

「だから…私みたいな普通の子が
一緒にいるのが
ゆるせないんだと思う。」
俯く私。

すると
実弥の指が私の頬をするりと撫でる
へ?
「さ…実弥?」
こんなことするの初めてじゃん

ドキドキする…

背中に腕が回り私の顔は
実弥の胸に…
「しばらく…こうさせてくれ」
私を抱きしめると、実弥は小刻みに
震えていた。

「A、ごめんな…俺のせいだな。
あいつの言うとおりだ。
宇髄に言われて、言い返せなかった…」

「実弥?違うよ?実弥のせいじゃない」

「私が…実弥に釣り合ってないんだよ…」

「何言ってるんだよ…お前は…」

「かわいいんだよ…」

「へへ…そんな事言うの、実弥くらいだよ?」

「いや…お前が知らないだけだ」

「私は……実弥だけでいい」

ゆっくり実弥の顔が近づく。
もしかして…キス?
私は目を閉じた。
唇が触れそう…

「実弥?Aちゃん来てるのー?」
おばさんだ。

あわてて離れる二人。

「チッ……母ちゃんタイミング悪っ」

9→←帰り道



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
76人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

えのき(プロフ) - 巴さん» はじめまして!コメントありがとうございます。この先はハードにはいかない予定です( *´艸)なんせ前半がハードだったもので(*_*)こっからは甘々になるかなーと( *´艸) (2021年3月15日 22時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 凪子さん» 返信遅くてごめんなさい(;_;)泣いてくれたのね(;_;)この先は実弥さんに頑張ってもらいます! (2021年3月15日 22時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
- このまま甘々、ラブラブで終わって欲しいけどサクラちゃん黙ってないよね?反撃はお手柔らかに…ヒロインより先に私の心が折れてしまう。 (2021年3月15日 22時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 朝から泣かせるんじゃねェ!!やっぱり実弥さんはカッコいい&優しいのだ!!! (2021年3月10日 7時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 凪子さん» ここらでお互い正直になってもらわないと、書いてる方も身が持たない(;_;) (2021年3月9日 18時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年3月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。