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すきなのに ページ26

目の前にサクラさんがいる。
確証はないけれど
彼女なんだよね…?
もしくは、実弥が好きなんだろう。

こんな訳の分からない事で
彼女を悲しませるのは嫌だし
巻き込まれるのもごめんだ。


一瞬でも


『もしかしたら』


期待してしまった
自分を悔いる


一瞬で色んな思考が頭の中をぐるぐると巡る。


これ以上、傷つきたくないよ

私は精一杯の笑顔で実弥に言う。
「実弥…彼女?かわいいね。
誤解されちゃうから……」

「いや…ち「これ以上…」」

「私を苦しめるのはやめて…?」

実弥を見つめると
ハッとした表情の実弥。
実弥が繋いだ手の力が緩んだ。

そして、私はそっと離れた。

「じゃあ、皆が待ってるから…私行くね?
サッカー頑張ってね。」

二人に頭を下げて背を向ける。

「A、待っ「実弥くん、行かないで!」」

私を追いかけようとする実弥を
サクラさんが止めた。

私は振り返らず離れていく。

実弥は……追いかけて来なかった。




これで……


これでいいんだ。


実弥だって苦しんでいたんだ。
私に謝ったことで、
私という「罪悪感」から解放されるんだ。


そう思いながらも、


溢れそうになる実弥への気持ち……

ズキズキと胸が痛い。

素直になれない私

傷つくのがこわい

そんな自分が

心底嫌いだ。







校門まで行くと、
岡崎先輩が心配そうに待っていた。

先輩に気づかれないように
勝手に流れる涙を拭いて笑う私。

「あれ?皆は?」

「俺に気を遣って先に行った。
大丈夫か……?」
頭をかきながら私に言う。

陽菜のやつめ……

「……はい!大丈夫です。
帰りましょう。
あー、お腹すいちゃったなぁ」
笑いながら言うと

その様子を見ている先輩が
「無理すんなよ……。」
頭をくしゃっとしてきた。

先輩→←試合



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えのき(プロフ) - 巴さん» はじめまして!コメントありがとうございます。この先はハードにはいかない予定です( *´艸)なんせ前半がハードだったもので(*_*)こっからは甘々になるかなーと( *´艸) (2021年3月15日 22時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 凪子さん» 返信遅くてごめんなさい(;_;)泣いてくれたのね(;_;)この先は実弥さんに頑張ってもらいます! (2021年3月15日 22時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
- このまま甘々、ラブラブで終わって欲しいけどサクラちゃん黙ってないよね?反撃はお手柔らかに…ヒロインより先に私の心が折れてしまう。 (2021年3月15日 22時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
凪子(プロフ) - 朝から泣かせるんじゃねェ!!やっぱり実弥さんはカッコいい&優しいのだ!!! (2021年3月10日 7時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 凪子さん» ここらでお互い正直になってもらわないと、書いてる方も身が持たない(;_;) (2021年3月9日 18時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年3月1日 22時

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