幼なじみの彼と彼について (ページ9)

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思春期ページ9

中学生になると、私は少しずつ自分を出せるようになる。
とはいえ、積極的かといえばそうでもない。

親友と言える友達も出来て、前みたいに
ぼっち
ではなくなった。

「Aおはよ！」
元気よく名前を呼んでくれるのが、親友の
まゆ。
「おはよ！まゆ。」

彼女は、私を色々と変化させてくれた。

仲良くなったばかりの頃

「ねぇ…Aってさ、どうして顔を隠すような髪型してんの？あんた、可愛いのに。」

「もったいない！」

「へ……？」

「休みの日に私の行ってる美容室行こうよ？イメチェンしよ！」

「あ…う、うん…」

「どうしてそんなに自信ないのかわからないんだよね？私があんたを変えていってあげる。」
まゆは、ニンマリした。

こうして私は少しずつ彼女に変えられていく。

さゆりは相変わらずクラスの中心的存在。

私は、少しずつ変わっているものの、
教室の隅っこでおとなしくしている。

周りでは、太陽と月と言われてるらしい。
さゆりが太陽。私は月。

実弥は、どんどん背が高くなり、あどけなさが無
くなってきた。
相変わらず口下手で、少し近づきがたい雰囲気を
出してるけどそこがいいと、モテるようだ。

つい最近も告白されている現場を見た。
まあ、断られていたが。

そして恒例の夕飯会も、私が作るようになり、
ほとんど無くなったため
実弥とちゃんと会話することもほぼなくなった。

さゆりは相変わらず実弥と仲良くしているため
実弥とは、噂が絶えない。

実弥と、さゆりに憧れている同級生は、
あの二人の関係を私によく聞いてくるが、

本当に……

「よく知らないんだよねぇ」

「えー？双子なのに？」

「うん」

私の返答を聞いて驚く同級生達。

さゆりだって私が天元に想いを寄せてるのを
気づいてるはず。

だけど、知ろうとしない。

色々知ってしまったら……

この関係が壊れる気がするとお互い思ってる

だったら正直知りたくない。